パリのマダムの・・・ volume87

『ローマの休日(その4)』

せっかくのSpaなので
ケアプログラムをいくつか受けることにしました。

まずは、オステオパシー。
1874年にアメリカで発祥した代替医療の一つ。
カイロプラクティックと同じく、アメリカ発だけど
国によって、多少アプローチは違うかもしれない
と思って施術をうけることに。

いわゆる整骨矯正なのだが
それ以上に、精神やスピリッチュアルな部分も含めた
自然治癒力を目指す、哲学的な側面もあるよう。
 

暗いお部屋で紙パンツだけになり
シーツ下にうつ伏せになる。
間も無く、先生(イタリア男性)がやってきて
鐘を鳴らしてスタート。

私は、しばらく前から
坐骨神経痛(右足の膝上から臀部)に悩まされていることもあって
先生にその旨を話すと
オステオパシー+マッサージの施術をしてくれた。

流石に、痛い方の股関節は非常に硬くて
なすがままにされるに無理があり
力を抜くのさえ、呼吸と精神力が要る感じ。

1時間の施術が終わって
最後もまた鐘で終わりを告げられ
現世に戻る(感じ)。
 

着替えると
温かいジンジャーティー
(他のチョイスは緑茶、というのも興味深い)と
ナッツやドライフルーツを頂きながらお話を伺う。

「あなたの痛みは日常生活の中での人との軋轢によるストレスもあると思う」と告げられた。
それはみんな、あるだろう…とは思うが…
「内臓を触っていてソレを感じる」という。

なるほど、知らず知らずのストレスが体循環に悪影響を及ぼし
内臓機能の低下も招くものかもしれない。

とにかく、3つのストレッチを続けるように習って、終えた。

翌日、朝から住まい探しのためにあちこち歩き回ったら
やっぱり坐骨神経痛が痛む。

午後のマッサージが待ち遠しい。

今日は、エジプト男性のマッサージを1時間受けた後に
イタリア女性のフェイスケアが1時間
という内容のプログラム。
もう、エステ三昧。

エジプト男性の手が大きく、暖かくて、指の動きも心地よい。
もっと続けて……と願うもあっという間。

神経痛は軽くなった感はあるものの
痛みは消えない。

ところが、次のフェイスケアを受けている間に
痛みが消え
終わった時には
シュッ! と歩けるようになっていた。

フェイスケアは2種類のブランドチョイスがあり
50年来続くフランスの老舗ブランドで
アンチエイジングをしてもらうことにした。
(イタリアだけどフランスのブランド…)

イタリア女性の指が細く冷たい。
意図して、最初から最後までコールドなハンドケアなのだと知る。

要は、冷却することで毛穴の引き締めに効果がある…
という話ですよね。
化粧水や乳液を冷蔵庫に入れて使っている人もいるのでしょ?
この件については諸説ありで
マストで常温使用を謳っている化粧品会社も多くあります。
まあ、冷却することで、アンチエイジングに効果があるかも…
という感じ!?

とにかく、
エジプト男性の大きく温かい手と
イタリア女性の細く冷たい手の
対比による施術がなかなか面白い経験だった。

私はエステの常連ではないので
旅のついでに受ける経験をとても新鮮に感じる。
正直、顔をいじられるよりボディマッサージの方が好き。

最後の大きなおまけ

大興奮したのが
なんと!
『Emily in Paris』
の撮影に遭遇したのです!

ホテルから出がけ、フランス人俳優二人の到着に遭遇。

思わず

“Bonjour,ca va ?” 
(こんにちは、ご機嫌いかが?)

と声をかけると
黒人のゲイ役ジュリアンが、にこやかに

“Merci!Et vous?
(ありがとう。貴女は?)”

と返答してくれたの。

ちょーハッピーでハイテンションになり
足の痛みも吹っ飛びました!!

結局、ミーハーです(爆)

『ローマの休日』おわり

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