パリのマダムの・・・ volume82

『松にマツわる話 その1』

松ぼっくりの英語は、pine coneパインコーン
コーンの意味は円錐、道路工事などでも使われる円錐状のアレ。

スペイン語では Piña ピナ(ピニャ)
カクテルのピニャ・コラーダのアレです。

では、フランス語は?
というと、pomme de pinポムドゥパンと言います。

日本語に直訳すると、松のリンゴとなりますが
「松のリンゴなら、pineappleパイナップルじゃん」
と思った方、大正解!

アップルというのは、後世にリンゴを意味するようになったものですが
そもそも、any kind of fruitで、フルーツ全般を指す言葉でした。

ところで、パイナップルをフランス語でいうと
Ananasアナナスで
コロンブスが新大陸を発見するべく探検航海していた1492−93年
現在フランスの海外県になっているカリブ海の現仏領Guadeloupeグアードループ島で
この果物に出会い、スペインに持ち帰った事からヨーロッパにも広がりました。

世界的に見ると、ラテン語やギリシャ語は元より
アラビア語、ドイツ語、オランダ語、ヘブライ語、ヒンディー語、スウェーデン語、トルコ語、エスペラント語に至るまで
パイナップルよりアナナスと呼ぶ国の方が多いという意見もある。
ご参考:https://termcoord.eu/2016/08/pineapple-or-ananas/

さて、パイナップルの言葉の由来の一つに、松ぼっくり(松笠)があります。
確かに、形が似ている。

一見鱗のようにも見えますが、乾くと鱗片が開き、中からハネを持った種が出てきて
風に乗って遠くに飛ぶ、という仕組みです。
雨の日や湿った日には種を出さない、うまい仕組みですね。

もう一つ”ぼっくり”とは陰嚢が転訛した言葉だそうで
なるほど、そういわれたらそのようにも見えてきます(赤面)

ギリシャ神話にもはテシュルソスという松ぼっくりをあしらった杖が登場し
バチカンにも巨大松ぼっくりのシンボルがあるし、アンコールワットの建築もそれらしき形が見られます。

ここで、皆さんは、私がまたあらぬ方向に話を振る、とお思いでしょう。
はい、その通り(笑)

話は、松ぼっくりから、松果体pineal bodyに飛びます。
正に、形は松笠ですが、第三の目(心眼)と言われ、
キリスト教や仏教や密教、グノーシス、神智学、フリーメーソンなどでも
使われてきました。

フランスの哲学者であり数学者のデカルトは
それを、the sens of institution(直感の座)と呼び
「肉体と精神がこの松果体を通じて相互作用している」と言わしめました。

松果体は、頭部の真ん中の下垂体の上の背後にあって
小さな円錐形の臓器です。

普段、生活をしていて積極的に松果体を意識することはないと思いますが
最も重要な内分泌腺の一つで
光が生体に及ぼす作用をコントロールすると言われています。

昼と夜の繰り返しによる光の増減によって、メラトニン分泌の日周期リズムが生じて
性ホルモン分泌を変動させているらしい。

人間は、物を見るためだけでなく、生体を保護するためにも光を必要とします。
つまり明るさに特化した人工照明ではなく、何よりも太陽光線が必要なのです。

イタリアに
「太陽の入ってこないところに、医者が入ってくる」
という諺があるそうです。

気持ちが沈みがちなあなた、夜、眠れないあなた
騙されたと思って、日の光を浴びてみてください。

もちろん、メガネもサングラスも外して、ですよ〜

つづく

一覧へ戻る