パリのマダムの・・・ volume60
『巨大なメディアの力』
2022年ルマン24時間レースは、トヨタがワン・ツーフィニッシュ、
5連覇となった。
表彰台に日本人選手が立ち、国旗掲揚に“君が代”が流れる光景はやはり日本人として嬉しい。
様々な思い出も蘇る。
実は私、こう見えて…(どう見えて?!)
モータースポーツ関連の仕事に結構長い期間、携わってきた経歴を持つ。
パリダカはMチーム、ルマンはNチーム。
何なら、ヨットのアメリカズカップにも携わり
挑戦艇レースを主催していたLVMHのプレス担当だったこともある。
ちょっとマウント気味にしてみた…笑
さて、今年はルマンの映像で、ピットレーンの青と黄のラインを見るにつけ
えっ? ここでもウクライナ応援なの?!
と一瞬思ってしまい、目を凝らす。
何のことはない、ミシュランの青と黄。
知らず知らずのうちに、メディア報道の心理戦?!の影響が脳に刷り込まれていたようだ
(苦笑)。
コロナもどこ吹く風の勢いでウクライナ報道が盛り上がると
シリアもアフガニスタンも一旦打ち切り?!
7年も続くイエメン内戦なんてほとんど取り上げない。
食糧の9割を輸入に頼るイエメンでは深刻な食糧危機で餓死が増えているというが、その人道支援は?
世界中、巨大報道網を持つメディアにとって
ワクチン接種の推進キャンペーンや戦争報道におけるプロパガンダなど造作もない。
流れる映像も、ホンモノなのか、数年前のものなのか、修正メイクを施したものなのか、
視聴者は、検証もできぬまま
いつしか“ドラマ仕立て”の報道番組に慣らされていく。
反対意見や異論はフェイクニュースか陰謀論にされる。
莫大な取材費を持ち、世界中に特派員を派遣できるのは
信憑性を持たせて世論操作ができるメリットでもあり
その巧みな仕掛けで視聴者の目を欺くなんて“お茶の子サイサイ”なのだろう…
普通の人々は『TVや新聞などが嘘つくわけがない』と思っているから
作る方は簡単に欺くことができるようになる。
何しろ、公的機関にしろ裏家業にしろ、偽装工作のプロがいる。
何なら今は、もっと容易で、一般人を使ったクライシスアクターや、インフルエンサーの出現で、さらに真実味を帯び?! バラエティに富んだ“創作”が可能になった(失笑)
明けても暮れてもネガティヴニュースばかりで、夫も私も正直疲れ果て、娯楽に逃げた。
5月にフレンチオープン
6月はサッカーの国別対抗EUリーグ
7月に入って自転車競技のツール・ド・フランスを追従。
さもなければ、もっぱらTVドラマかNetflixで映画鑑賞。
なるほど、3S(Sex, Sport, Screen)政策の2つをクリア
我が夫婦、これぞ正に愚民化へ一直線か…
西側メディアが全面的にロシア憎しを展開するのは
反プーチンのユダヤ系グローバリストとオリガルヒが“シティ”やウォール街と組んでいるから? なんて勘繰るが、もちろんプーチンとて“白”じゃない。
でも、国民が独裁を嫌うのならわかるが
外国勢力がそう騒ぐのは、自分達の思惑通りにならない時だけでは?
こうした有事は、庶民の不幸とは裏腹に、一部上流階級には単なるビジネス、何も起きない方が退屈で困る?!
コロナ禍やウクライナ騒動で各国政府の莫大な資金が連呼されたが、支援金は
どこへ流れた?
まさか、悲劇を仕組んだ悪党に渡っていないよね?
11兆円以上が使途不明金のようになっている日本なんて…
真っ先に集られた国ではないの?
ただし、バックマージンが日本の誰かに渡っていないとも限らないけど…(苦笑)
ウクライナも日本も原発事故が起きた国だが、施設の老朽化やゴミ処理はどうなのか?
原子力関連事業は裾野が広く、秘匿のテクノロジーが存在するはずで、武器輸出も絡めば、水利権も関連して元々“きな臭い”。
ウクライナをインドに次ぐシリコンバレーにしようという話もあれば
穀物メジャーもウクライナの肥沃な土地を虎視眈々と狙っている。
そういう諸事情がウクライナに味方する西欧列強の意図と読める。
G7は、もはや偽善な会合になっていて、シカトされているロシアだが
ダボスとの因縁対決みたいなサンクトペテルスブルグは大盛況。
BRICSには、新たにイランとアルゼンチンが加入申請したそうだ。
とにかく、世界を牛耳るには諜報・情報が全て。
ならば、お金と人脈にモノを言わせてなんとしてもメディアを手に入れる。
例えば、ユダヤ系オーストラリア人のメディア王、ルパート・マードック。
ソフトバンクを率いる孫正義氏と組んで、TV朝日を買収しようとしたり、旺文社メディアの株を買い占めて朝日の大株主になろうとした事があった。
しかし彼の所有する資産はそんなもんじゃない、もっともっと凄い。
まずは21世紀Foxを創設しNews Corporationを統括。
その傘下にREA Group、News UK。
そのNews UKは、英国メディアを代表するThe TimesやThe Sunday Timesを買収し、大衆紙のThe SunやThe News of the Worldも傘下に収め、Wall Street Journalを持つDowJones & Company、News Corp Australia、New York Post、Harper Collinsも所有している。
彼はまた結婚生活が大富豪らしくゴージャス。
最初の妻はパトリシア・ブッカーで、結婚生活は1956年に始まり1967年まで11年間続いた。
2人目は、アナ・マリア・トーヴという、オーストラリアのジャーナリストで小説家。
祖先はエストニア系でスコットランド生まれ。1967年からの結婚生活で3人の子供をもうけたが、1999年に離婚。
3人目は、中国人のウェンディ・デン。
当時、香港でTVの仕事をし、マードックのStar TVで副社長だった。
彼女自身も再婚で、1999年からの結婚生活でマードックとの間に二人の娘ができたが、2013年に離婚。
このウェンディは、英国元首相トニー・ブレアとも噂があったが、そのせいでマードックとは不仲になったらしい。
4人目の妻との結婚は、2016年。マードック85歳の時、妻のジェリー・ホールは59歳、元モデルで女優。そして彼女はミック・ジャガーの元妻である。
なんか、凄すぎて、クラクラする……
フランスには、ヴァンサン・ボロレという、メディア帝国を築いた男がいる。
Universal Music Groupの株主で監査役、Canal+グループも買収、仏メディア大手Vivendiを率いる保守派の大富豪、カルロス・ゴーン氏逮捕の交代劇で当初CEOに就任したティエリー・ボロレは親戚だ。
家族による持ち株会社を通じて、運輸・通信など仏経済に力を持つ実業家。
特に、輸送・ロジスティック事業は大規模で、アフリカ全体で16もの港湾でコンテナターミナルも操業。
昨今のアフリカの大統領選は、欧米のコンサルティング会社の手を借りて行われるようになっていると言われているが、2018年、トーゴとギニアの首都港湾事業と大統領選での癒着に絡み、ヴァンサン・ボロレは収賄容疑で事情聴取を受けた。
しかし、彼は仏捜査当局が手を出せないと言われている、政財界のトップエリートが集うクラブLe Siècleのメンバー。このクラブ、ノーメンクラタトゥーラноменклату́ра(赤い共産貴族)の異名も持つ、特権階級の集まり。
捜査がどの様に行われているかは、一般人には知る由もないことではあるが…。
さて、ご存知Amazonのジェフ・ベソスもメディア業界に進出。
フレンチオープンの準々決勝、ナダルvsジョコヴィッチはAmason Primeでの
独占放映だった。
彼が統括するNash Holidingsは、世界中に影響力を持つワシントンポスト紙も傘下に収めている。
以前にも触れたことがあるブラック・ロックやヴァンガードといった投資顧問の
他に国際金融も扱うこの巨大企業は、CNNやTime/Life誌を傘下に持つTime Warnerタイムワーナー、NBCやUniversal Studioを持つComcastコムキャスト、Disney、News Corpの主要株主で、実質的にアメリカメディアの90%を支配している計算になる。
それらのピラミッド構造を調べると、とんでもない全体像が浮かび上がるはず。
もうお腹いっぱいだろうけど、日中メディアについても一言だけ触れておきたい。
中国は共産党支配で、CCTV・CGTN拡大、宣伝媒体China Watchも展開。
日本は言論・報道の自由とばかりに中身の無い大声を上げる輩もいれば
自主規制の元に自然発生的に行われる“忖度”というシステムにも辟易だ。
時折、“乗っ取られた”ような、暗号伝達と思しきニュースが流れたりするが、報道機関は誰のもの?
この先、ウクライナが有耶無耶にフェイドアウトしたら、またまた何かが起きるの??
コロナも完全に火は消えていない中、既に“猿”痘も復活
“馬”脳炎なんてのも出てきた。
こういう“造語”の類も妙に引っかかる。
こうやって見ると
世界事象はさながらオムニバスドラマ?!
テレビから流れてくる情報は全て
程よく料理された娯楽なのかも…
美味しいか不味いかは大衆心理で決まる…のか…残念。