パリのマダムの・・・ volume46

『マリア信仰のミステリー』

タリバンが、“無血開城”でカブールの大統領宮殿に入った模様が全世界に生中継された。
南部カンダハルでは、戦勝パレードまで行われたが、混乱はまだ続く様相を呈している。
ご参考:https://www.j-cast.com/trend/2021/08/22418572.html?p=all
https://toyokeizai.net/articles/-/449390

我が家では、NetflixでHOMELANDというドラマを見ていたタイミングで、何だかシナリオが重複して笑えない状況なのだが、
ご参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/HOMELAND_(テレビドラマ)

アフガニスタン紛争は、2001年911の米同時多発テロ以来と考えれば20年、実際には40年越しの混乱。1979年カーター政権でムジャヒディーン作戦の予算をつけ、騒ぎが起こり、アフガニスタン自身がソ連に支援を求めたところから始まっている。
ご参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/サイクロン作戦】  

これらの根っこは、さらに遡ってアングロ・アフガン戦争にある。中東と同じく、英国の戦略マップで引かれた国境線(アフガニスタンーパキスタン)に問題がある。元より、アフガニスタンは共同体が群雄割拠している。パシュトゥン族は不自然に分断された。
ご参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/アフガン戦争

パキスタンの情報機関と手を組み、タリバンを組織し、自分たちの手先と認識・擁護していたのは、アメリカの支配層だ。レーガン政権では、”自由の戦士”と呼んで武器弾薬を支援、ホワイトハウスにも招待していた。なのに、王毅外相がタリバンを招待すると報道はこうなる。
ご参考:https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20210730-00250486

中ソの介入は、地政学的に当たり前だと思うが、西側の報道には常に両国に対してトゲがある。ユーラシアの安全保障や経済関係の構築は当然重要であり、その方法論が課題だと思う。ロシア外務省マリア・ザハロワ報道官のコメントは、なかなか含みがある。
ご参考:https://jp.sputniknews.com/politics/202108158623642/

ところで、この流れ、遠い昔にどこかでみた風景、ということはないだろうか。わたし的には、戊辰戦争が浮かんだ。幕末の混乱期、幕府側と倒幕側の両方に武器や弾薬、資金を提供する者たちがいて、分断統治が仕掛けられた。テロや殺戮が横行し、薩長土佐藩を中
核とした新政府軍と奥羽越列藩同盟・蝦夷共和国が戦って、最後は“無血開城”。
ご参考:https://toyokeizai.net/articles/-/187322
https://www.murc.jp/assets/img/pdf/quarterly_201702/pdf_002.pdf

幕末動乱の元凶は水戸学にある。私には、尊王攘夷思想を掲げた下級武士たちと、シャリアの解釈と適用を課すタリバンたちが重なる。時代が違うとはいえ、そうした究極の経緯に至った背景を考えてみる必要があるように思う。
ご参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/シャリーア

長州五傑はロンドン大学UCLに留学。911の2日前に殺害された北部同盟の長マスードの息子は、イランで学業終了後に英国サンドハースト王立陸軍士官学校で訓練を受け、ロンドンで2つ学位をとっている。一方脱出したガニ大統領は、アメリカとの繋がりが深い。
ご参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/長州五傑
https://www.afpbb.com/articles/-/3242540
https://ja.wikipedia.org/wiki/アシュラフ・ガニー

アメリカがタリバンと対立するきっかけになったのは、1998年8月TAPIパイプラインの敷設計画で、タリバンがユノカルでなくアルゼンチンのブリダスを選んだことだった。
以来、利権獲得のために、買収や合併による石油会社の組織再編も行われてきたが、2016年、トルクメニスタンの資源を巡り、TAPI計画の株主が投資契約に調印。当時の安倍政権は、トルクメニスタンに2兆円、インドに3兆円規模の経済協力をしている。
ご参考:http://blog.knak.jp/2014/11/post-1475.html
https://www.adb.org/ja/news/tapi-pipeline-help-afghanistan-rebuild-ties-silk-road-neighbors

アフガニスタンはケシの世界最大の生産国でもある。麻薬の密造は、タリバンだけの専売特許ではない。昔からマフィアやヤクザを使って、軍や国家絡みの資金活動が行われてきたのは歴史の真実。権益争いにはビッグファーマの暗躍も思わずにはいられない。

略奪や殺戮を受ける側はたまらないが、結局、戦争を仕掛ける側の常套手段は変わらない。どうやって儲けるか、に尽きる。支配の構図は一体どう決着したのだろう……

さて、首都カブール陥落8月15日というのが、妙に引っかかったのをきっかけに、日付を追うと、こじつけ(妄想?!)と一蹴されるかもしれないが、面白い事実が浮かび上がった。

8月15日は、日本人的には終戦記念日だが、実は「聖母マリアの被昇天」の祭日。
サンフランシスコ平和条約の調印は、1951年9月8日、「聖母マリアの誕生日」。

さらに、調べを深めると、第一回十字軍で中東エルサレムへの出発の日(1096年)。さらに
イエズス会の結成(1534年)も、フランシスコ・ザビエルの日本上陸(1549年)も、8月15日。
その場所は鹿児島市祗園之洲町、“シオン”とは、要塞・神の都。イエズス会が京都に建設した南蛮寺(正式名称は被昇天の聖母教会)で、1576年8月15日に、献堂ミサが行われた。
ご参考:https://www.japanserve.com/bakumatsu/spt-kago-xavierland.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/南蛮寺

太平洋戦争が始まったのは、真珠湾攻撃の1941年12月8日。この時の暗号は“マリコ”……
実は、この日は「無原罪の聖マリアの祭日」という記念日にあたる。これは、イエスを産
んだマリアは、母アンナの胎内に宿った時から原罪を逃れていた、とする解釈。
ご参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/無原罪の御宿り
https://www.dailyshincho.jp/article/2018/12070640/?all=1
】 

戦争の終盤、東京大空襲は3月10日だった(現在は東京都平和の日)。311東日本大震災もオーバーラップするが、2001年911が起こる6ヶ月前、3月10日、アフガニスタンで象徴的な出来事があった。バーミアン渓谷の文化的景観と古代遺跡群の磨崖仏が破壊された。
ご参考:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/gallery/032501128/

ここで、“38”という数字にも注目。南北朝鮮の軍事境界線は北緯38度線に轢かれたが、西にアフガニスタン、東に日本の佐渡島もその延長線。上記3月10日は、さ(3)ど(10)の語呂から“佐渡”の日でもある。添付記事1)「北緯“38”度線から世界が見える」、2)「これはたった“38”日前の発言」とあるのが、わかる人にはわかる暗号のように思える。
ご参考: https://www.niigata-nippo.co.jp/news/local/20210720629522.html
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/08/post-96915.php

ところで、北朝鮮、佐渡島、アフガニスタン、いずれも鉱物資源が豊富だ。バーミアンは、人類最古の鉱物ラピスラズリの青い鉱脈が発掘されたサレサングという場所に近い。ササン朝ペルシャの影響も受けたその壁画には、ウルトラマリンブルーが使われていた。
世界で最も高価な色で、金より貴重な顔料である。
ご参考:http://www.sado-kinzan.com
https://www.gsj.jp/data/chishitsunews/06_01_02.pdf
https://ja.wikipedia.org/wiki/ラピスラズリ
https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラマリン

紀元節2月11日は「ルルドの聖母の祝日」。大正天皇の第四皇男子だった三笠宮崇仁親王が「偽りを述べるものが愛国者と称えられ、真実を述べる者が売国奴の誹りを受ける時代に戻る」と反対した、と言うのが興味深い。結局紀元節は「建国記念の日」と定められた。

景教(キリスト教ネストリウス派)と観音浄土教はユーラシアで合体し、日本に伝わった。その奥義にMaria Stellaの解釈がありそうだ。戦争と平和の謎解きはマリア信仰にある?
ご参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/海の星の聖母
http://www.elfindog.sakura.ne.jp/hc04.htm

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