パリのマダムの・・・

『The Crown』

“The Crown”をグーグル検索すると、『王冠』はそっちのけに、「米英合作のTVドラマシリーズで、エリザベス2世の治世を描く」と出てくる。

制作費がTVドラマ史上最高額で、ゴールデングローブ賞、プライムタイム・エミー賞も受賞。高視聴率らしいが、娘が見ていて私もハマり、遂にNetflixを契約した。
ご参考:https://www.netflix.com/fr/title/80025678

英国のDCMS(デジタル・文化・メディア・スポーツ省)長官が、各話の冒頭にフィクションであることを明示するよう要請との話だが、キャッチコピーは”あなたは本当の英国王室を知らない”(笑) 受け止め方はモラルの問題としても”大河ドラマ”の影響は大きい。
ご参考:https://sp.25ans.jp/royal/genealogy/
https://www.25ans.jp/wedding/celeb/g63035/britishroyaltyfacts-17-0504/

そして現実問題、ハリー王子とメーガン妃の話題が世界を駆け巡っている。昨年8月にはFinding Freedomという暴露本も出た。今年3月、CBSのプライムタイムで、大物司会者オプラ・ウィンフリーと対談。フランスのTVでも特番があったので、私はそれを見た。

何かとお騒がせなフランスの新聞Charlie Hebdoは、こんな漫画まで載せたが、メーガン妃が米大統領になる可能性もある?!という話まで出ている。興味本位にはなるが、何か変、どこか解せない……
ご参考:https://jp.sputniknews.com/life/202103158229499/
https://jp.sputniknews.com/politics/202103178234608/

英国王室の揺れ動きは、今に始まった話ではない。近世では「王冠を賭けた恋」で知られるエドワード8世。離婚歴のあるアメリカ女性ウォリス・シンプソンと結婚するため、歴代最短の在位わずか325日で退位。エドワード8世には子供がなく、吃音症に悩むジョージ6世が即位、王には娘が二人、その姉が後のエリザベス2世となる。
ご参考:https://www.japanjournals.com/feature/survivor/1514-2011-1006.html

ところで、娘と二人で、バッキンガム宮殿に”入った”ことがある。もちろん私たちは、招待されるような家系でも地位にもない。エリサベス女王が休暇でスコットランドに滞在する夏期になると、一部が有料で一般公開されるのだ。
ちなみに、バッキンガム宮殿やウィンザー城などは、女王が滞在中は王室旗が、不在の時はイギリス国旗が掲げられる。
ご参考:https://buckinghampalace.londonpass.com/tickets.html

一般的には、バッキンガム宮殿に衛兵の交代式を見に行くと思う。場所取りをするには、
早目に行かなければならないが、私たちは、そっちは時間に遅れて見逃し(笑)、宮殿見学
をして、お庭も散歩、最後にショップでお買い物を楽しんだ。

特筆すべき?は、白地に金糸で王室の紋章が刺繍してあるシャワーキャップを買ったこと。女王がこれをバスルームで使っているかどうかは知る由もないが、ちょっと面白くていいでしょ?

王室関連の商品は、雑多に色々出回ってて目を見張るが、Royal Warrant=王室御用達の商品も多い。エリザベス2世、エディンバラ公爵フィリップ王配、ウェールズ公チャールズ、3つの紋章3人の認定者で、総数なんと約800ものブランド数があるそうだが、英国王室に提供された商品やサービスが対象で、必ずしも英国製ばかりではない。

ご参考:https://ifura.net/royal-warrants-of-appointments-in-the-uk/

そう言えば私たち、シンガポールからフランスに引っ越す時にクラウンという日系の業者さんを使った。段ボール箱にしっかり王冠の紋章があったが、関連ビジネスなのかしら。

ところで、改めて写真を撮ったら、面白いことに気づいた。
キャップの内側についているラベル表示……
“Honi soit lui mal y pense”古語フランス語 ?!
読めてもスッとわからない。
実はこれ、イギリスで最も権威のある、ガーター勲章のモットーなのだ。
ご参考:http://gijyuku.634tv.com/pdf/Order%20of%20the%20Garter.pdf

ガーター勲章は、非キリスト教ながら、明治・大正・昭和・平成の日本の天皇も授与されている英国最高勲章である。特に、一度剥奪され名誉回復した事例は、その600年の歴史で昭和天皇ただ一人で、私は、それをエジンバラ城の軍事博物館で目にしている。

名誉ばかりが強調されるが、勲章は”Order”(命令)と言い、その騎士団に忠誠を誓うこと。
ヨーロッパには様々な騎士団があって、これまた微妙に理解しにくいところがある。
ここでは深入りしないが、異例の待遇が起きる時は、戦略的な意味があるとも読める。
ご参考:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52337
    
さて、”City of London”とは、通常”シティ”と呼ばれるロンドンの起源となった地区。
“Capitol”でもチラッと触れたが、ロンドンとは別の自治体
”City of London Corporation”であり、市長はMayorではなくThe Lord Mayor of Londonという格式高い地位がある。

“シティ”には様々な法律や不文律の慣習があり、徴税や警察の管轄も別。国王さえ、シティ市長の許可なしには入れないのである。議会にも議員(王室債権徴収官)を派遣し、”シティ”の権利を蔑ろにするような法律が提案されるのをストップする役割を持つという。

ロスチャイルドが管理するイングランド銀行をはじめ、ロイズ保険、ロンドン証券取引所、約384の外国銀行、約70のUSA銀行もあるという。タックスヘイブンのグローバルネットワークを持った『オフショア金融センター』もある。

“ダ・ヴィンチ・コード”にも出てきたテンプル教会はこの辺りにある。一度、夫と二人で迷路のような界隈を歩いて入口を探した。辿り着けば、閉館してて中に入れなかったが、周りは、イギリスの法曹院の敷地になっていた。司法の殿堂『王立裁判所』も近い。
ご参考:https://wondertrip.jp/91139/

十字軍の歴史と密接な関わりがあるテンプル騎士団は、聖地を守り?!、果ては略奪で手に入れた金銀財宝含め、巡礼者や騎士の財産を管理するなど、教皇から特別な特権を与えられ、莫大な資産を有した。そこで資産管理する法学者も集まった、という流れがある。

『王立裁判所』の近くにはTemple Barがあるが、飲み屋のバーではない(笑)。昔はシティに入るゲートがあって通行税も徴収したらしい。元々barは『棒』の意だが、”The bar”というと『法廷』を指すのは、傍聴席との仕切りに手すりがあることから頷ける。従って、
”He was admitted to the bar”と言えば、「弁護士の一員になった」ことになる。
ご参考:http://mini-post-uk.blogspot.com/2016/01/blog-post_29.html

結論は、国際金融資本の本部もある”シティ”に、もう一つの”The Crown”があるらしい。
“シティ”の金融部門は”The Crown”の金庫番とも言え、Temple Barは”シティ”の法務部門、世界中の弁護士会は国際法曹協会のフランチャイズ?

“シティ”には『セントポール大聖堂』もある(入場は無料ではない)。チャールズ皇太子とダイアナ妃が結婚式を挙げ、エリザベス女王の即位60周年”diamond jubilee”もここだった。バチカンも政治、外交、金融において”The Crown”と繋がってきた歴史がある。

2つの“The Crown”は、表裏一体、持ちつ持たれつなのか? 或いは、表の”The Crown”を隠れ蓑にして、やり放題なのは裏の”The Crown”なのか…… ユダヤの錬金術とアングロ・シオニストグループが考えた統治と収奪の仕組み?! となれば、王室スキャンダルやゴシップも意図的なシナリオに思えてくる。

“Truth is always strange, stranger than fiction”と言ったのは、英国の詩人バイロンだが、大なり小なりなり世界中に役者が揃っている。ドラマ以上に現実は面白く怖いと感じる。

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