Ton Chin Kan シングルマザー奮闘記(その8)

『言葉』

とある日の朝。子ども達が朝ご飯を食べている時の食卓の会話である。

Kan「カン知ってるんだよー!英語で、本当に?はねー。ママ知ってるー?」
私 「えー、ママはわからないから、教えて」
(準備をしながらばたばた)
Kan「あのねー、英語で、本当に?はね、ほんまや!っていうんだよー!」
私 「・・・・・・・・・?!」
(思わず振り返る)
Kan「ママ、ほんまやだよー!」
Chin「ちゃうで。」
(なぜか関西弁)
私 「いやいや違うよ!ほんまやは関西弁で、日本語だよ」
Ton「あ!トンわかったよ!honmaya! っていったらいいんじゃない?」

朝から繰り広げられる子ども達の可愛い勘違い。
これには身支度したり洗濯物を干したり、朝のイライラバタバタの中にいる私も大笑い。

Kanはどこでそれを教わってきたのだろう。
テレビのアニメーションチャンネルのアニメからきているのかな。
と考えてみましたが、実は子ども達の生まれは関西方面。

なので、昔通っていた幼稚園しかり、プレ保育しかり、習い事、先生、周り、ママ友さんたちも全員関西弁。そしてもちろんご近所さんたち、お店でも、テレビでは面白いローカル番組ばかりで出ている方々も関西弁。

関西弁に囲まれて幼少期を過ごしたTon Chin Kanの内、 ChinとKanはイントネーションもエセ関西弁ではなく、関西弁を使おうとおもえば完璧に使いこなすことができる。

会話の中に急にでてきたりする「なんでやねん」は可愛い。潜在能力的にすり込まれている関西弁が時を経て彼の頭の中で形を変えて、英語になってしまったのか。。。

いや、もしかしたら私の考える関西弁は「世界共通語説」をKanも感じ取っているのかもしれないなどくだらないことばかり考えている私。

そんな使いこなせる2人に対して、Tonだけはエセ感が否めず、違和感しかない関西弁なのだ。これはたぶん私自身が関西弁を話せないので家の中の会話や私の言葉を聞いて育ったせいだろう。おなじ「なんでやねん」という言葉が兄弟で本物と偽物感がすごいのが面白い。

またある別の日の保育園の帰り道。

Kan「ママー!救急車はピーポーピーポーでしょ?消防車はうーうーかんかんかんでしょ?じゃあ、パトカーは?」
私 「・・・あれ?なんだろう?ピーポーピーポーじゃないの?」
Kan「じゃあ、救急車と一緒になっちゃうよ?」
私 「じゃあ違うか。なんだろう。え?でも、ほらピーポくんっているよね。ごめん、でもママは真剣に聞いたことないかも!わからない!」
Kan「僕は知ってるよ!あのね、ヒーホーヒーホーだよ!」

!? いやいや、なにその気の抜けた音は!と3人で大笑いしながら帰宅。

「ヒーホーヒーホーとサイレンを鳴らしながら緊急時に現場に向かうパトカー」と文字に起こしても少し間が抜けたように感じませんか?
私のなかではじわじわときます、これ。
間違っているよね?でも答えがわからない。
のモヤッと状態から脱却するために先輩ママさんにこのお話をしていたところ
「言われてみればヒーホーヒーホーって合っているかもよ!」とまさかのKanに一票。

えーー!?
となりましたが確かに言われてみればかな。。

となりましたが、とうとう気になってしまいインターネットでパトカーサイレン音と調べましたところ、たくさんの動画がでてきました。(今はすぐに調べられるのにすぐには行動にうつさずにだいぶ時間が経ってから調べだす我が家)
開いて動画を観たところ、衝撃的な事実が判明いたしました。
ヒーホーヒーホーも、ピーポくんのピーポーピーポーも違ったのです!!

最新のパトカーのサイレンの音は、日常生活の中で聞き慣れなくて違和感があり目立つようにしているだけあって、なんとも文字に起こしづらい複雑な音。

しかも最新版の、ある都市のパトカーは現場や横断歩道に近づくと、「キュイーン」ともう一段階音を高くして鳴らすとのこと。それも知らなかった!パトカーも時代と共に進化を遂げていたのですね。

早速その最新版のパトカーの動画を開いて聞いてみたところ、
キュイーンに聞こえ。。。る??

あれ?おかしいな。なぜだか私にはキュイーンには聞こえず。。。わかりました。私の耳の不調のせいですね。きっと心の綺麗な方にはきっとキュイーンに聞こえるはずです!

皆様も時間があるのにすることない時、時間つぶしに是非今一度パトカーのサイレン音の確認をしてみてください!
あれ?記憶にあるパトカーと違うかも。となるはずです!

子ども達といると、パトカーの音にも興味がわくし、ほんまや!が英語だとおもう発想もアイディアとしてもらえる。
ふとした会話の中にでてくる小さい子の疑問や発想って大人たちにたくさんの事を気付かせてくれるからとても面白い。

普段はぼーっと暮らしている3匹でも、わんわん、にゃーにゃー、まんま、そして言葉が伝わらないときは身体をはっていたあの頃より考えると成長したな。
「ほんまや」を英語と思うなど(間違えてはいるけれど)この世には自分達がつかっている言葉とは違う英語という言葉が存在し、たくさんの意味があって英語を使いながら暮らしている人がいることを理解してきたのだなとおもうと感慨深いものがある。
もっと世界中の言葉に触れられる機会があれば楽しいし世界が広がるのだろうな。

さて、3匹には世界中の人と友達になってほしいからまずは関西弁と関西のノリを完全にマスターさせるかな!

次回は「父親という存在」です。

それでは皆様実りのある一週間を。

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