Ton Chin Kan シングルマザー奮闘記(その36)

『お友達』

「ねーねーママァ~、なんでChinはお友達がたくさんいるの?
まだ学校にきて少ししか経ってないのに」

何を隠そう保育園時代からChinは人たらし。
すぐに輪に溶け込み、誰とでもワイワイできるタイプの男の子です。

それに対してTonはというと
輪への入り方がわからず、無理やり入ろうとし輪を乱しては煙たがれるタイプの男の子です。

この対照的な兄弟。
Tonしか集団生活をしていなかった頃は私の育て方が悪いからかなと凹んだこともありました。
しかし2番目のChinが集団生活をし始めてからは
『育て方の問題ではないな。元々の性格だわ!』
と思えるようになり、それから幾らか気が楽になったのを覚えています。

そんなTonもやっと、本当にやっとこういう人間関係のことを疑問に思えるようにまで成長してくれました。
普段からクラスの子の名前も覚えることができず
今まで遊んだことがある子たちの名前もわからず
あの子
この子
と呼ぶ始末
教室の中でも「あの子が」「この子が」というものだから
先生にも散々注意を受けているTon。

本人は全く気にすることなく
「だって覚えられないからしょうがないじゃん」
だけ。

だからこそ、
『Chinにはなぜお友達が大勢いるのか』
ということを疑問に思ってくれることだけで(成長しているのだな)と思えて母さんは感無量です。

にしても本当にお友達がたくさんいるChin。
少し前のエッセイにも書いたと思いますが、我が家のモテ男がChinです。
保育園の時代から輪の中心にいて、友達に恵まれ
最終的に女の子3人から求婚を受け、
しまいには2人きりで遊べないからと泣き出す子女の子が出たくらいのモテ男くんなのです。
そして卒園した数ヶ月経った今でも、
「Chinくんは今どうしてるの? 何して遊んでいるの?」
と聞いてくる子がいます。

今の小学校でも既に優しさを発揮して
Chinを独り占めしたいという女子が3人もいるとの噂。
一人はご近住む同じクラスの女の子。
もう一人はお隣のクラスの女の子(先生情報による)
そして、学童で一緒の違う小学校の女の子。

その事実を知った長男のトンの驚き具合は面白いです(笑)
「Tonはさ、女の子に興味ないから」

「女子はうるさいから嫌いだし」
などなど。

完全に負け惜しみとも取れる台詞を並べています。

Tonが保育園の時はまだ顔だけで通用したおかげで派手な女の子たちからモテていました
(ちなみにお友達はおらず)
しかし、女子たちが成長と共にシビアになって来ているので
今やあのモテていたTonは何処へ。
習い事もさせるのが怖くて通わせていません。

「何が怖いことあるのかしら?」
と皆様思われるかもしれません。
Tonにはあるのです。
すぐに相手に手を出し怪我をさせてしまう癖が…
学校でも、学童でも叩いたり、蹴飛ばしたり、殴ったりするので謝罪の嵐。
これが習い事を始めたとしたら
その習い事先にも謝り続ける日々になると思うとかなり躊躇してしまいます。

もう私は本当に疲れています。
学校や学童から電話が鳴るたびに
「今日は誰に何しましたか?」
と私から聞く癖がつきました。

そして怪我の具合によって電話もしくはご自宅まで伺い謝罪。
そんな生活を年中さんの時代から今までずっと続けています。
「成長したら落ち着くよー」
「お友達も普通にできるようになるか大丈夫よ」

と昔から周りの方によく言ってもらっていました。

…いつまで待てばいいのでしょうか?(笑)

かれこれ5年以上続く謝罪生活。
そして成長と共に力が強くなってきているのでやることが酷くなってきています。
お友達がいないTonのことを心配しているどころじゃない母さんと
お友達がなぜいないのか全くわかっていないTon
(堂々と悪いことをするタイプ)

何もしなくてすぐに友達ができちゃうChin
(裏でこっそり酷いことをするタイプ)

どこかでストレス発散ができるようにしてあげないとまずい予感がしています。
なので、やはり習い事しなきゃな。
でも人があまりいない習い事がいい。
揉めないように
謝罪が少ないように
あーもうそんなこと考えずに習いたいものを習わせてあげたいけど難しいのです。

心の余裕
どこかに落ちていないかな。

さて次回は「もういくつ寝ると夏休み」です。
皆様実りのある1週間を。

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