Ton Chin Kan シングルマザー奮闘記(その44)

『生きたい』

あれ? 今回のエッセイのタイトルはどうしたのかな?

と思うようなちょっと重めのタイトルですみません!
Tonがここ一年、たまに口にする言葉です。

3歳くらいまでの小さな子どもの中には
母親のお腹の中にいた記憶がある子がいるという神秘的で興味深い話があります。

Ton Chin Kanの各々がまだ3歳くらいのときに興味があり聞いてみたことがありました。

誰一人覚えていないという結果に…
普段の生活態度をみていてなんとなくは感じていましたが(笑)
だからTon Chin Kanそういう神秘的な話や、
ましてやスピリチュアルな世界とはほど遠い感覚で生きていると思っていました。

そんなある日のこと、Tonが突拍子もなく
「ねーママ。
生きるって何?
魂ってどこにあるの?
死んじゃったら魂はどこにいくの?
Tonはね、大人になりたくない。
だってTonが大人になったら、ママはおばあちゃんになっちゃうでしょ。
そうしたらTonより先に死んじゃうんだよ。
だから嫌なの。
生きたいの。まだ死にたくないよ」

いきなりの質問に私は驚きのあまり言葉を失っちゃいました。

こういう時ってなんて答えてあげるのが正解なのでしょうかー!
頭の中が真っ白!
そういうことって大事なことだけど
今までの生活ではあまり真剣に考え的ませんでした。

ましてや子供に説明だなんてハードルが高すぎる〜!

頭がパンクしそうな私を真剣な眼差しで見つめてくるTon。
(もうやめて〜!その目でこっちをみないでー!!)
と思いながら頭の中で何か答えを出さなきゃと必死でした。

そしてすっからかんの私の頭で思いついた答えが
「ママも正直よくわからないけど、
生きていくってことは、たくさんのことができて
美味しいものを食べられて
楽しいことかな。
魂ってどこなんだろうね。ここかな?(心臓あたりを指差しながら)
死んじゃったら…みんなに会えなくなって寂しくなるよ
あとママはまだ死なないし、Ton Chin Kanもみんな死なないの」

これが今の私には精一杯のセリフでした。

この私の答えのようで答えになっていない言葉を受けてTonは
「そうだね。毎日毎日楽しまないとダメだよね」
と一言。

子供の世界ってとっても不思議。
何を見たり聞いたりしたらその質問が出てくるの??
この場は無理やりのりきったつもりだけど、
来年、さらに再来年になったら
子供騙しのような曖昧な答えでは済まされなくなってくるってなったら
もう怖い。

でも小さい時から『生きる』ってものすごく辛いことだけど、
それ以上に楽しいことがあるってことを学ぶのって大切なことなんだろうなって
最近の世間の動きを見ていて思うことがあります。
生きたくて病気と戦う人がいれば
片方では自らの命を絶ってしまう人。
新型ウイルスで様々な常識が変わりつつあるこの新しい世界で
生きることに関しての考え方はシンプルでいいのかなって。
子供たちの方がシンプルに理解している『生きる』ってことの大切さ。

Ton Chin Kanには手を焼くことの方が多いですが、
こうやって学ばせてもらうことも、気づきもたくさんあります。
時に心が奮い立たせられることも。

子供ってすごいな。

大人の私の方が弱いみたいです。
母ちゃん頑張ります!(笑)

さて次回は「カフェイン」です。

皆様実りのある一週間を。

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