Ton Chin Kan シングルマザー奮闘記(その53)

『Tonが嫌がる理由』

世の中がまた大変な雰囲気になってまいりました。
ずっとそういう空気なのはわかっていますが、なんせ慣れって怖いもので…
電車は満員。バスもいっぱい。
街には人が溢れています。
そして私も通勤や買い物で外に出るため、外出している人に対して何も言える義理はありません…
が、常識の範囲でって思ってしまう部分はどうしてあります。
不要不急と言われる、何も今それする必要ある? みたいなこと。
でも、正直それって人それぞれだし。
うーん 一概に常識と言われても、なかなか難しいのかなー。

命を守るためには今一度気を引き締める必要はあることだけは間違いはないですよね!
新型コロナウイルスにかからない、うつさないためにも難しいですが人混みはなるべく避けたいと思います!

大人の社会がこういう状態の中、同様に子供たちの生活にもたくさんの影響を及ぼしている新型コロナウイルス。
それでもその中で短い時間になってはいますが学童や、保育園を開けてくれているのだけは本当に感謝しています。
私みたいな一人親にとっては子供を預けるところがないのは死活問題。
「ご両親に預けたら?」
こういう意見もあるでしょう。
でも、預けられるご両親が『いる』場合は良いですが、それすらが『ない』場合もあるのです。

そして我が家には
世間がこういう状況の中でも頑張って預かってくれる学童に
行きたがらない子供が一人。
それがそう、Tonです。

夏休みも毎朝が地獄絵図でした。
行きたがらない。
何かと理由をつけてどうにか行かないようにします。
その相手をしていると朝から本当にしんどくなって、1日の体力を使い切ってしまうのです(笑)

そして、お正月休み。
休み明けの前日からやってきました、『いやいや病』
Ton「ママ、明日から行きたくない」
母さん「行かないと、ママがお仕事に行けなくなるからお休みはできないよ」
Ton「どうしてもダメなの?」

いつもみたいにはぐらかされると思いながらも直球で聞いてみることに。

母さん「うん。どうしてそんなに嫌なの?」
Ton「あのね…〇〇先生がどうしても無理なんだ」

あー、そういうことか。
Tonは一匹狼でいけるタイプ(でも本当のところはどうかはわかりません)で
みんながワイワイしていても自分の世界の中で遊ぶことができます。
だから友人関係ではないとは思っていました。

そっちかー、なるほど。
思い当たる節はあるのです。
その〇〇先生が学童にやってきた数ヶ月前のこと。
1回目の自粛期間が終わり、やっと学童に行けることになったときにその新しい先生が他の学童からやってきて室長になりました。

その頃、Tonにとって久しぶりの外出や、友人たちとのやり取りのストレスもあったとは思いますが
これまで落ち着いていたTonが少し荒れていたのです。

新しい生活様式になり、世の中も前の様子とは違うとやはり敏感なTonには少しばかりストレスになるのはしょうがないとは思っていましたが様子が変。

学童から帰宅するなり悲しそうな、苦しそうな顔つき。
でも、ほんの数時間しか行けないからそんなに苦ではないと軽く考えていた
私はそのことについてあまり質問などはしませんでした。

季節が秋に変わった頃、
Tonがボソッと
「学童の〇〇先生本当に嫌だ」
と言いました。

流石に
「え? どうしたの?」
これが精一杯の受け答えでした。
他にもっと良い返答があったと思いますが、私にはこれしか出てきませんでした。
するとTonが一言
「だって嫌なことばっかりしてくるもん」

それから数日後。
プルルルル…一本の電話が。
母さん「もしもしー」

「もしもしー学童の〇〇ですが、お母様、お話しするお時間ありますでしょうか?」
まさかの〇〇先生からの電話でした。
普段は学童で何かやらかすと違うTonの担当の先生から電話がかかってきます。
なので、今回は何かが違うと気づきました。

〇〇先生「本日ですね、Ton君がA君と揉めまして。それを私が止めに入ったのですが、それが嫌だったみたいでA君を突き飛ばしてしまいまして…」
母さん「えーまたやらかしたんですか…申し訳ございません!!
A君にお怪我はありますか?」
〇〇先生「幸いA君はマットの上に転がったのでどこにも怪我はないです。ただ…」
母さん「ただ????」
〇〇先生「その時の私の対応があまりTon君にはよくなかったみたいで、私の足を蹴飛ばしてきまして、それを注意したら興奮状態になって余計に酷くなってしまいまして」
母さん「…」

正直、Tonは一筋縄では行きません。
普通が通用しないのです。
発達検査では
幼少期の生活環境のせいで感情の部分や対人関係、物の考え方、捉え方が
同じ歳の子よりも幼い年齢が出ています。
それを前の室長さんは考慮してくださり、
Tonが興奮し始めたら別の部屋に連れて行ってくださり
『自分自身を落ち着かせるまでここにいて考えなさい』
と上手に諭してくださっていました。

私自身も人任せにしているのは大変申し訳ないのですが、
なんせ教育のプロでなければ、知識もあまりありません。
そこは経験値のあるプロの方に任せます。
母親として周りの力を全力で借りて、周りを巻き込んでTonをどうにかしてあげたいと思う気持ちは強いです。

Tonの性格や、今までの環境の話をこの新しい〇〇先生にももちろん知っています。
そして〇〇先生は、
「そういう子には慣れているし、お母様のお手伝いをさせてください!」
とおっしゃって下さいました。

が蓋を開けてみると、話し方や声の感じからTonが全面的に悪いという空気。
私が
「なぜA君にそういうことをしてしまったのですか?」
と問うと、
「ちょっとわからないのですが」
と一言。

え? いや、先に手を出したTonが悪いのは100も承知です。
でも理由は???
聞いてあげず?
理由もなしにやる子ではないと児童相談所や小学校からも通達を受けてるはず。
まずは話を聞いてあげてくださいと。
なのに、何もせずただ叱ったら、蹴飛ばしてきましたの電話?

預かっていただいてる立場の私がいうのも申し訳ないのですが、
そりゃ嫌いになるわ(笑)
私もこの電話で一気に苦手になってしまいました(笑)

とりあえずもうお話もしたくなかったのですが、手を出してしまったのはこちら。
母さん「申し訳ございませんでした。先生にお怪我は?大丈夫ですか?」
〇〇先生「えぇ。私は大丈夫です。ただそういうことがあったというご報告です」

謝るしかできませんでした。
悪いのはこちらですから。
でも。
もう少し何かあっただろうにと思ってしまうこのモヤモヤはなんでしょうか(笑)
スッキリできませんでした。

あれからずっとあの時のモヤが消えずにきているので、私の中でも〇〇先生への不信感は消えず。
ましてやTonにとってはもっと何か他にもあるはず。
だからお正月休みが明ける前から嫌なのも理解ができます。

短時間でも苦手な人に会うのは大人でも辛いことです。
でもそれが社会なのだということも学ばなければとも思います。
これからもっと嫌なことはあるから、乗り越えなければ。
それを勉強していく意味でも、嫌がっていても学童に行かせています。
これが正解なのか間違っていることなのか正直わかりません。

そして休みが明け、久しぶりの学童へ。
乗らない顔して、暗い声で「行ってきます」と言いTonは頑張って行きました。
そして帰宅して、一言。
「やっぱりつまらなかったよ。でも、しょうがないから行くよ」

私は何をしてあげられるのでしょう。
誰か教えてください!
〇〇先生に立ち向かっていくべきか。
でも私も冷静にならずに喧嘩してしまうだろうなー。

新年早々、大量の悩み事が!(笑)

乗り越えられる試練しか与えない説。
信じて頑張ります!!

さて次回は「お会計の時あるある?」です。
皆様実りのある一週間を。

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