Ton Chin Kan シングルマザー奮闘記(その10)

『Ton Chin Kanの喧嘩』

「もう!今カKanがちゅかってるんだから取っちゃだめ!!」
「それTonの!触らないで!!」
「Chinが買ってきたお菓子なのに、Tonが食べたーー!えーーん!!」
「保育園行きたくないーーー!!!行かないーーー!!!」
“ドッチャンガッシャン”
“えーーーん!!”

そして、100%の確率で叩き合い、物の投げ合い、噛んだりと
しっちゃかめっちゃかな状態に喧嘩がエスカレートしていく我が家の日常の光景。
Ton Chin Kanは喧嘩がお好き。
そしてそんな血の気の多い三人に
「悪魔」
と呼ばれているのは、なにを隠そうこの私。

母親っていけないことをしている子どもに対しては皆「悪魔化」しませんか??
あれ?!我が家だけかな?
「悪魔」と呼ばれる私が喧嘩の中に入り込まないと永久に終わらないのではないかと思うほど
令和の時代と思えない派手な兄弟喧嘩を繰り広げるのです。
我が家だけ
「あれ?!ここだけ時代が昭和??」
といつも勘違いしてしまうほど。
喧嘩が始まりだしたときの私の子ども達への対応は、
「もう貸してあげれば?すぐに気が済んで返してくれるから」

「触っただけで壊れないから大丈夫だよ」

「また買ってくるから大丈夫」
などの気遣いを表現した言葉を、優しい口調でまずは促します。
が、我が家はそんな優しさ溢れる気遣いや口調では何も変わらないのです。
それどころか喧嘩が白熱してきて、誰も聞いていない。
喧嘩の中盤にさしかかると
「ほら。もうやめとこ。何が嫌だったか教えて」
と若干イライラしながら喧嘩の中に入っていきます。
そうすると
「だってTonが!」

「Chinがね!」

「Kanが!!」
と一旦落ち着くのです。

全員が少し冷静に…

(ふぅ!よかったよかった!これで解決~! )

なんていくわけのない我が家。
「だってTonが!」
とKanが言った直後
Tonのキックが背後から。
パンチもありますよ。
腕を噛むこともあります。
我が家のルールで
「顔はダメ!」
と決めているので殴る場所は身体を中心に。
ってなんの説明しているのでしょうか、私。

皆さんのお家で殴り合いだなんてないですもんね(悲)

背後から一撃を受けたカンは、そこで負けるわけではなく必ず仕返しにでます。
(我が家全員やられっぱなしで終わりません)

そうなるとつかみ合い。
大泣き。
叫ぶ叫ぶ。
ここでもまだ優しく包み込み、大体の喧嘩がここらへんで終わります。

しかし時々あるのです。
相手が負けを認めているのにまだしつこく攻撃するときが。
喧嘩のはじまりや中盤までは持ち合わせていた母としての優しさをどこかに放り投げ

「いい加減にしろっ! なんなんさっきから! いつまでやってんの! お前らうるさいんじゃ!」

母さん改め、悪魔が登場いたしました。
誰よりも大きな声で叫びます。
叫び倒します。
舌まきながら叫びます。なんだったら、足下にあるおもちゃや紙を破ります。
誰よりも暴れます。
これが「悪魔」の由来です。

その恐ろしい姿を見たトンチンカンは
今まで散々殴り合いにまで発展していた喧嘩をしていたのに、急にタッグを組み協力しあい喧嘩を止めます。
Ton Chin Kan「ママ怖いね~。一番嫌だね~」
悪魔「あぁ?!」

そうです。
私が一番の「悪」にならないと収拾がつかないほどの喧嘩なのです。

私に叫ばれるのが嫌だったら、最初の段階でやめればいいのに。
本当に男の子の気持ちがわからなくて、難しい。
これ、家の中の喧嘩だからまだこうやって笑っていられますが、こうも血の気が多いと外で大丈夫なのかしら?と思いませんか?!
そうなのです。
大丈夫じゃないのですーー。

しょっちゅうやらかします。

今は小学生のTonが。
これから、ChinとKanもかと思うと怖くてなりません。

今時いますか?手を出す喧嘩をしている子ども。
今なんて皆、文明の利器をつかい巧みに裏でばれないようにしません?

それでも、トンの喧嘩の中にいくつか褒めてあげたい点もあるのです。

顔はダメというのがきちんと彼の中にあり、きちんと身体にいってます…
ってまず手をだしたらダメなのですがね!!

あともう一つ褒めてあげられるのは、Tonは必ず一人で戦うこと。 相手は複数でも必ず一人で戦っているのはかっこいいなと褒めてあげたい。
複数で一人をなんて、そんな恥ずかしいことをしていないことだけは偉い。

他にも褒めてあげたい点がいくつかありますがそれはまた追々。

でも、先に手を出すのだけは相手がどんなに卑怯なことをしてきても止めてほしいな。

いくつになったら駄目ということがわかるのでしょう?
(大人になってもしていたらアウトだぞ~~ )

次回は「終わりの見えない母さんのダイエット」です。

では、皆様実りのある一週間を。

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