「アラカン」~お楽しみはこれから volume61

『アラカン同窓会』

先日、大学のサークル仲間との同窓会をやりました。実に3年ぶり。
コロナが少し下火になった昨年の秋ごろに開催したかったのですが、リモートワークと縁のない検察官とかお医者さんの連中が「まだ駄目!」と言い張り、ここまで時期が伸びてしまいました。

余談: 裁判官はコロナ禍真っ最中にリモートワークをしていた、と聞いたことがあったので、「検察は遅れているね~」とからかったら、「コロナ関係ないの。犯罪に休みは無いの。直接取り調べしないといけないことぐらい分かっているでしょう!」と検察官に叱られました。 はい、そうでしたね。お疲れ様です。

アラカン同窓会に話を戻します。
これだけ間が空くと、アラフィフ以降に顕在化してきた『久しぶりに集まる同窓会での“あるある”現象』が、今回もしっかり見られました。
例えば、「容姿の大幅な変貌ぶりに誰だか一瞬分からない」現象。
貫禄がスゴクついていたり、御髪に変化があったりで、声を聴くまで誰だか???ってことってありませんか。
個人的は、変貌率は男性の方が圧倒的に高いような気がしています。
(男性陣には「偏見だ!」と突っ込まれましたが)

あと、「近況トークが自分の健康(病気)話になってしまう」現象もありましたね。
元気だけが取り柄だと思っていた私も、昨年は膝を痛めて苦労したので、『体重減らない病』以外の健康トークを繰り広げてしまいました。
でも、 “心筋梗塞で死にかけた” というかなりヘビーな話を披露した友人がいたので、彼が話題をかっさらいましたね。一瞬、場が凍りましたよ。

アラフィフの時との大きな違いは、自分たちのセカンド・ライフ<第二の人生>について、みんな色々模索を始めているところ、かな。
やっぱり、60歳以降の定年がチラつくからなのでしょう。
もちろん、まだ現役バリバリで働いている人もいますし、それを続ける予定の人もいます。
でも、仕事一辺倒の生活から解放される前提でこれからどのような人生設計をするのか真剣に考え始めている人が確実に増えてきました。
自分たちの親が老いていく姿を目の当たりにして、その世話をしながら自分たちは年金がほとんどもらえない世代であることを噛みしめる。
とは言え、人生100年時代で先が長いことも実感してしまうのだよなー。
これから先も楽しく元気に過ごしたいから、蓄えも健康も家族も友人も含めた備えが絶対に必要で、これには準備や投資が必要なことに気が付き始めた、って感じかしら。
私の周りは、女性陣の方が仕事しながらでも趣味や交友関係を広げて遊んでいた人が多く、「現役引退が少し怖いよ」とボヤいているのは、仕事一辺倒だった男性陣に散見されました。
でも、逞しい奴もいっぱいましたよ。
テニス好きな友人は、さっさと退職して、退職金を元手に週三日はデートレーダーに。残りの日はテニスに明け暮れています。
単に近所でテニスをするだけでは飽き足らず、全国で開催されるトーナメントに遠征するように。おかげで実力がどんどん上がり、ポイントを稼げるようになり、とうとう全国のシニアランキングに載るまでになりました。「学生時代の俺からは想像つかんだろう!」と豪語していました。あっぱれ!
また、完全に専業主夫を始めた“元・コテコテの銀行員” の友人もいます。
奥様は仕事で忙しいらしく、家事全般と孫の世話まで一手に引き受けているそうです。
「今日も、奥さんと娘と孫の食事作ってから出てきた」だって。
ニコニコとこういうことを語れるって良いなー、と思いました。
だって、私の父・義父(昭和初期世代)ともに、亭主関白とは言わないまでも、母無しでは全く普段の生活ができませんでしたもの。
それを思い出して、つい「偉いね~」と言ったら、「だって俺らは、パートナー(奥さんのこと)も常に働いていたから、上げ膳据え膳とは無縁だったよ。君の家も同じでしょう?」と返されました。
そうか。旦那さんに家事をさせていたのは、老後のことを考えての私の優しさだったのか! 納得!

やっぱり、どんなに久しぶりの再会であっても、気の置けない仲間との会話はポンポン弾みますし楽しいですね。
仕事や家のことに振り回されていた時代は、集まる時間が無いことを自慢にしていた人たちも、この歳になると、万難排して参加するようになり、再び仲間意識が深まるものです。
お酒も入り、いい感じに盛り上がってくると、つい気分が大きくなる自分がいるんですよ。
20年以上やっていないテニスを再開する約束をしたり(テニスラケットすら持っていないのに!)、楽器を持ち寄って演奏会を開こう、と適当な夢を語ったり(何年先の話じゃ!)。
「ボケ防止のために、資格を取りまくっているの!」という友人もいて、色々情報をくれたけど、この内容は全然覚えていない。
どの試験が一番受かりやすくかつ役に立つのか力説していたはずなのに、どうにも具体的に思い出せない。
もしかして、ボケ防止策が私に一番必要なのかも…

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