「アラカン」~お楽しみはこれから volume17

『自然災害大国で生きるすべを考える』

今年の夏も猛暑が続き、残念ながら各地で大型自然災害が発生してしまいました。日本はいよいよ「自然災害大国」になってしまったのでしょうか。
被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興並びに心の平穏をお祈りいたします。

私の住んでいる関東も、先日上陸した台風15号が観測史上最強級の台風となったため、自然災害に加え、いまだに千葉県の一部などでは停電が続く甚大な被害が発生してしまいました。
私の近所はたまたま難を逃れましたが、もし仮に短時間の停電であったとしても、うちはかなり悲惨のことになっていたかも。というのも、前日から注意喚起が大量に流れていたにも関わらず、私は事前準備をかなり怠ってしまったからです。

実は、台風通過後の週末に家の中の災害備蓄を再点検してみました。
東日本大震災後に家中に完備した懐中電灯は、電池切れで点灯しないものが多数。また、いざと言う時のために買ったテーブルに置くタイプの蝋燭は使える状態でしたが、マッチが全て湿気ていて着火できない…
カセットコンロのカセットボンベは、昨冬に鍋料理をしすぎてほとんど残っていないし、息子の部屋の防災リュックは行方不明。
今回行った台風事前対策は、外にある物干し竿を室内に移動したことと、午前中の外出予定をずらしたことぐらい。
大型台風の直撃をかなり甘くみていましたし、東日本大震災などのこれまでの教訓が何も活かせておらず、お恥ずかしい限りの状態でした。

このような災害があった場合は、被害に遭われた方のケアと生活復旧を最優先に行うことは当然ですが、記憶が薄れる前に、危機管理対策・準備を再点検し行っていくことも大切だと痛感した次第です。
その場合、国や自治体に頼るばかりでなく、「自分の身はまず自分で守る」ことのできる個人が増えることも大事ではないでしょうか。
これが家族・地域単位で団結して地域の人々への助けの輪へと広がれば、上(行政)からの施しに加え、下からのビルドアップも加わり、より災害対処が強固にできる社会になっていく、というのが私の理想像です。
というのも、冒頭にも書きましたが、日本は「自然災害大国」になってしまったことを認めざるを得ないような気がしてならないからです。
科学技術の進化を最大限に活かした、これまでの境界線に縛られないクリエイティブな対処方法はあるはずですよね。
私の限られた知識で思いつくこと:各家庭のソーラーパネルの普及率を増やし、これと蓄電池としての電気自動車の組み合わせを推進するために、ソーラーパネルメーカーと自動車メーカーがタイアップしていく、というのはどうでしょうか。

個人の域を超えていますが、上記と似た取り組みは、オランダのヨハン・クライフ・アレナ(旧アムステルダム・アレナ)というサッカースタジアムで見たことがあります。
そこは、スタジアムの屋根を全面ソーラーパネル化し、地下に某日本自動車メーカーから寄付してもらった電気自動車の期限切れ蓄電池(注:使用期限が法律で決められているが、実際の蓄電機能はかなり残っているらしい)を並べて大きな蓄電施設を作り、欧州の英知を結集した発電施設を併設。その結果、サッカーの試合はもちろんのこと、将来的には、いざと言う時のための近隣の電力も賄えるかもしれない、という夢あるプランを描いていました。
『本来だったら、この分野は日本がリードするはずだったのにな~』と少し妬ましく思いますが、国・国民として地球環境問題を真面目にとらえているかどうかの差が出てしまったのでしょう。

すみません、話が少し脱線してしまいましたので、元に戻して…

是非メディア報道も、できなかったこと・失敗したことへの現状批判ばかりでなく、次世代につながる何かヒントとなる提言をしてほしいな。
私も単なる「批評家」に成り下がらないように、すぐ行動に移そうっと!

そういう意味では、今回の教訓で動き出しているのが、東京オリンピック・パラリンピック委員会とその周辺、との話を聞きました。
私の友人によると、それまでは専ら「猛暑対策」がメインだったのが、今回の台風での各種トラブルを受けて、緊急時シミュレーションパターンを増やして対応の検討を始めたそうです。
ここでの取り組みが、それこそ「レガシー」として市民生活に定着できればいいですね。
「オリパラ外野盛り上げ隊」として、私も協力できることは協力していこうと思っています。

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