「アラカン」~お楽しみはこれから volume13

『日本ダービー』

5月26日、日曜日の朝。
朝食を食べながら、今日は何をしようかウダウダ考えていたら、新聞を読んでいた主人がボソッと「今日は、ダービーがあるんだ」。
と言うことで、その場の思い付きで日本ダービーへ行ってきました。

大量なるJRAの広告を通じて有名ですよね。
日本ダービーとは、3歳馬のナンバーワンを決めるGIレースで、『優勝は最高の栄誉』とも言われる日本競馬界の一大イベントです。
ユーミンの『中央フリーウェイ』の歌詞、「♪右に見える競馬場♬~」が開催地の東京(府中)競馬場。
ここに、なんと、11万人以上の人が3分弱のレースを見に足を運びます。
凄いですよね。

私は、コンサートにしろ、スポーツ観戦にしろ、ライブ・エンターテインメントには目がありません。また、現在それが仕事なので、日本ダービーもワクワクドキドキしながら観察モード満開で行ってきました
先ず最寄り駅を降りると、競馬場の正門までアーケードが完備。
こんなにアクセス良く、雨に濡れないでたどり着けるサッカーや野球のスタジアム
なんて、日本全国、数えるほどしか無い!(コンサートホールはもう少し条件が良いかな?)
競馬場の施設内は、どこか豪華なアミューズメント施設のような楽しい作りになっているし、通路は結構広いスペースが確保されている。
「ウマジョ」セクションも、「子供の遊技場」セクションも大賑わい。
女子トイレのもあまり苦労しませんでした。←スポーツ施設の多くでは、これが悩みの種
メイン(?)の馬券売り場は、さすがに少し殺気立っているし、紙屑散らかっていてエンターテインメント施設の雰囲気としては失格! 
…と少々偉そうに思ったのですが、じっくり観察してみると待ち列対応やキャッシュ管理はかなり考え抜かれていました。
要は、最初に「ピーク時」を想定・計画して、可能な限りハード面では初期投資したな、と言う感じ。
資金力があるからできたことなのでしょうね。

実は私、友人や家族に競馬好きが多いので、競馬に対する関心や許容度は普通の人より高いです。また日本ダービーも、以前にお取引先様のご招待を受けて特別席から観覧させていただいたことがあるので、思い入れは格別です。
でも、今回一緒に行った主人は、ある意味「賭け事」とは無縁な環境で育った人。
そういう意味では、彼がどのような反応するかも興味の対象でした。
(もちろん、これは内緒!)

競馬場は、若いカップルや家族連れなどが多く、「スポーツ新聞片手に赤鉛筆を耳に挟んでいる」オジサマ達の存在を凌駕していました。
昭和の競馬場のイメージとはかなり違って、とにかく明るい。
パドック(レース前の馬が周回するところ)でも、「あの馬、カッコいいから買おうかな~」と明らかに素人丸出しの発言が聞こえている状態。
また、競馬場の中は歩き回る場所が多いのも魅力です。
メインの11レース(東京ダービー)までほっつき歩きましたが、私はコース脇がよかったな。
サラブレットが全力疾走で走り抜ける砂ぼこりと音を間近で体感することは、なかなかできるものではありません。

さて、メインのレースの結果。
すでにご存知でしょうが、超一番人気のサートゥルナーリヤがコケてしまい、大穴のロジャーバローズが優勝するという、万馬券レース!
我々はもちろん百分の一には入らず散りました。
(と言っても、主人も私も1千円しか賭けていない臆病者ですが~)

ただイベントとしての感動はありました。
馬がコースに入ってきたときの緊張感。
木村カエラさんの国家独唱に続いて、あの有名なファンファーレ。
気分の高揚。
11万人以上の観戦者が一瞬息をのんで静寂になる、馬のゲート入り。
馬の疾走とともに沸き起こる声援。
(今回は一番人気馬がスタート失敗したので、玄人衆の「何をやっているんだよ!」という罵声も一部聞こえていたような)
馬が第四コーナーを回ってゴールへ向かう時の、11万人超の「ウォー」という地響きと唸り声。
そしてゴールとともにはじける歓声。
私的には、そこの場での体験は賭け事ではなく、ライブ・エンターテインメントでした。

帰り道、主人に印象を聞いてみました。
「俺が想像していた競馬場のイメージと全然違っていた」とのこと。
JRAが聞いたら狂喜乱舞してしまうようなコメントでしたね。

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