三度の飯より寿司がすき volume56

『同じことを繰り返すくらいなら…』

8月も下旬になりました。
夏が終わろうとしています。
嘘です。夏は8月では終わりません。9月も、なんなら10月上旬でさえ暑さを感じるのが、ここ最近の日本です。
しかし、夏っぽいこと……
なんにもしてねえ!

去年の日記フォルダを見ていたら、
「8月が終わるけどなにも夏らしいことしてねえ!半額の麦わら帽子を買ったくらいだ。しかも1回しか被ってねえ!」
という書きかけの文章を見つけたので、いまそれを上書きしています。
あと、去年の夏らしさでいうと「駅のホームで電車を待ってたら、目の前でセミが息絶えた」というメモも残っていました。
夏の終わりを感じますね。
しかし今年のわたしは麦わら帽子すら買っていません。海にも、山にも、川にも行っていません。そしてあっという間に2023年も終わるのでしょう。

先日珍しく会社の人たちと飲みに行き、若い男性社員に「司さんの若い頃は…」と質問をされて「おい、お前今なんつった?」とつい反抗的になってしまいました。司さんが若くないのはもちろん自分でも知っていますが、わざわざ声に出して言うことではないですよね。彼の失言を指摘すると「司さん、20代の頃は…」と言い換えたので「その質問には答えよう」と、回答いたしました。最初からそういう言葉を選んで話せよ。
こういった、無意識の失礼さというものにどうしても敏感になってしまう司です。
しかしもう、我慢はしません。笑ってやり過ごしたり、自虐的なことを言ったり、知らないふりしてそのまま話を続けることも可能ですが、私にとって想像力の足りない人と話すことは時間の無駄だし、何より不快なので、最近ではいちいち言うことにしています。
でも本当は、こういう人がまわりにいない世界に住みたいとずっと思っています。それは私にとっての桃源郷です。

話は少し変わりますが最近、録画した「TAROMAN(タローマン)」を繰り返し観ています。若い頃(自分で言うのはもちろん良いのです。誰に言われるかが問題なのです)青山にある岡本太郎記念館が好きでよく行ったり、名言集的な本も読んでいましたが、岡本太郎の言葉って、今のほうが断然刺さりますね。
岡本太郎の作品をもとにして作られた昔の(架空の)特撮番組、というコンセプトで作られているようなのですが、どれをとっても他にはない独特さ満載。
番組のオープニングで毎回主題をナレーターがカッコよく(戦隊もののタイトルっぽく)言うのですが、

「同じことを繰り返すくらいなら、死んでしまえ!」

という回があって、いちばんのお気に入りです。
番組冒頭で「死んでしまえ!」とか言い切るの、すげえ!
ずっと同じことを繰り返してるの、私だよ。

主題歌も素晴らしく、つい一緒に歌ってしまいます。
岡本太郎の実際の言葉をもとに作られている歌詞は

「自分の姿を直視しろ 好かれるヤツほどダメになる」
「生きるもよければ死ぬもよし その瞬間にひらききれ」
「なれあいを断ち切れ」
「目的を捨ててごらん」
「いまがすべてだ いまないものは この先もない」
「僕の職業は人間だ」

などなど、ぐさぐさと刺さるパワーワードが元気で明るい曲調に乗せて歌われていて、さいこうです。
この歌を聞いていると、
中途半端な自分の人生の舵を切りたくなります。
中途半端に手をつけてほったらかしていることの多さにげんなりします。
人は一回しか生きないのです。

……とか言いながら沖に出ずに一生を終えそうな気もしますが、本当にそろそろ、人生の棚卸をする時期のリミットが近づいている、司です。
これ以上同じことだけを繰り返さず、新しいところに飛び込む。
来年の夏はすごい司になっているように頑張ります!

みなさん熱中症には気をつけて、お元気でお過ごしください。

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