三度の飯より寿司がすき volume24

『セクハラクソジジイ』

もう今年も終わりますね。
ご無沙汰しておりました。
昨年末に書いた、今年はこれをやるぞ!という意気込みを読み返してみても
何ひとつ達成していない・・・と愕然としている今日この頃です。
三国志も読破していないし、断捨離もしていません。キリッ。
しかしまだあと1ヶ月ありますので、今年中には!!

ということで、私には今年やり残したことがあります。
そのひとつに今から取りかかろうと思います。
今年の流行語大賞にもノミネートされた「#MeToo」に関してだけは、今年中に書かねばと思いました。
フェミニズムやフェミニストについて語るには、様々な立場の人の意見に耳を傾け、様々な著作を読み、過去と現在の状況を把握し言葉をもっと整理して解釈する時間が必要なので、今日は、身近で起きた話について書きたいと思います。

先日、職場の男性がセクハラで左遷されました。
そのことについて上司(おじさん)と、クライアント(もちろんおじさん)たちの噂話がすごかった。もう、呆れるを通り越して、この人たちは、本当に世の中に対する害悪でしかないな、、と私は若干心を病みかけました。
月に1回、このおじさんたちと会議に同席するのですが、おじさんが3人以上集まるとおばさんの井戸端会議よりもひどく(私の経験による)、根も葉もない噂話から風俗の話、数十年前の俺の武勇伝などなど、何度も同じ話を繰り返します。時々面白い話もあるのですが、たいてい私は適当に相槌を打ち、半分聞いているような聞いていないような状態でやり過ごしています。
いやー、しかしこの日は本当にひどかった。会議の終わり頃、例のセクハラ左遷おじさんの話になりました。
被害者(ただの噂で、本当に被害者かどうか誰も確認していない)の女性のことを、詳細を全く知りもしないのに悪く言うおじさんたち。

クライアントおじさん①
「あいつ(その女性)がリークしたんだろ。旦那に頼んで。」
クライアントおじさん②
「旦那って誰だっけ?」
クライアントおじさん①
「知らないけど。」
私の上司
「なんでいつも男ばかりが罰を受けるのかね。喧嘩両成敗ってわけにはいかないのかね。」
クライアントおじさん②
「あいつ(女性の方)この後、出世するんじゃねえの。こないだもヒールをカ  
 ツカツ言わせて歩いてたし。」

おじさん(以下、ジジイ)という生き物は本当に、想像力のカケラもない生き物だなと常々思います。私の上司の言い放った一言もかなり衝撃的でした。

「喧嘩両成敗」。

もしも、自分の妻や娘がおなじ目にあったとしても、この人は同じことを言うのでしょうか?会社でセクハラを受けて泣いて帰って来た娘に「なんで男ばかりが罰されなきゃいけないんだよ。おまえも悪いんだよ。連帯責任だろ。」と、言うのでしょうか?

おい、ジジイ!(以下、クソジジイ)

いつも偉そうに部下に対して訓示をたれている上司の、このあり得ない一言に、私はその場で辞表を叩き付けてやろうかと思いました。

おい、クソジジイ!

しかし、言えない。これが良くないのだと思います。
その場には私の後輩(女子)もいたので、後で「あいつらマジでありえない発言ばっかりでほんとひどかったね」と愚痴を言ったら、「ほんとですよね。私は心を無にしていましたよ」とのこと。
女性はこういう場合、心を無にして空気を読んで我慢してしまいがちですが、本当はそれではだめなんですよね。何も変わらない。クソジジイたちは別に自分たちが悪いことを言っているとは、これっぽっちも思っていないのです。
被害者の女性を第三者がバッシングして二次被害を招くことがよくあります。それは被害者である女性をさらに精神的に追いつめます。レイプを受けた女性を非難するのはああいう輩であって、上の発言はセカンドレイプと同じなのですが、それすらも、分かっていない。彼らが被害者の女性を救うことは一切なく、被害者にさらに泥を塗っているんです。しかも同じ女性の前で。そんな下品な話をされて、私と後輩が嫌な思いをしているとも、全く思っていないのです。そこまで考えが及んでいない。

不幸なことに、私のまわりにはこの手の男性がたくさんいます。いすぎて目眩がするくらい。
職種のせいでもあるのかもしれませんが、パワハラセクハラ当たり前(今はまだ良くなった方です、これでも!)で、私も20代の時に身体的なセクハラを受けました。その時は誰にも言えませんでした。数年たってから女子会でその話をすると「実は私も・・!」「私も・・・!」と名乗りをあげる女の子がたくさんいました。加害者はみんなそれぞれ別の男性でした。その中には誘いを断ったために当たりがキツくなり嫌がらせをするサイコパスのような奴もいたそうです。今よりも一層声をあげにくい時代だったため、私たちは女子会で慰めあい、情報共有するに留まりました。

本当に、なんなのでしょうか。

女性が気楽に生きていける社会って、いつになったらできるのでしょうか。
こんなことは言いたくないけれど、少なくとも私が生きている間にそんな時代は来そうもありません。
ただ、こういうふうに、おかしいと思ったことを書くことによって、そしてそれが読まれることによって、今現在理不尽な扱いを受けている女性が、少しでも声をあげやすくなったり、そこから逃げることができたり、気持ちが楽になったり、こういうことに少しでも気づく人が増えて、ちょっとずつでもいいから、世の中が良くなっていけばいいなと思います。

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