三度の飯より寿司がすき volume23

『整体難民』

 私は20年近く同じ美容師さんに髪を切ってもらっています。
美容師さん自身はお店を何度か変えているのですが、たまたま原宿~表参道の間で済んでいるため私はその人のいる場所についていけたのです。
これは本当に奇跡です。

これがたとえば地方の系列店に行くことになったり、美容師という職を辞めて実家の稼業を継ぐことになりました、とか、子供が生まれるので小学校に入るまでは休業することになったんです、などなど、客としての私の意志は関係なく相手の状況が変わるということはいくらでもあり得る話です。
なのに私はこれまで運よくずっと同じ方に担当してもらっていて、これは本当に奇跡だなと。頭の形や髪の毛の癖もわかってくれているし、好みの髪型、似合う髪型もわかってくれている。なんというか、一からいちいち説明しなくても良い感じに仕上げてくれる人って、本当にありがたいなと思うんですよ!

なぜそんなことを思ったかというと。
以前「小顔矯正にいってみた」の回で書いた整体に、あれ以降定期的に通っているのですが、先日久々に予約をしお店に行ったところ。
担当の先生が施術の最後に一言「僕、今月でお店を辞めることになりました」と。
ええええ!
聞くと、ずっと一緒に仕事をしたかった方に声をかけてもらい、今後はお店ではなく別の形でこの仕事をしていくとのことでした。
「それは・・・・おめでとうございます・・・。」
としか言いようがない。
夢に向かって一歩踏み出した若者特有のキラキラした瞳でそんなことを言われたら
「・・・頑張ってくださいね!」
としか言いようがない。
しかし心の内は
「・・・せっかくいい先生を見つけたのに・・・」
「これから一体私はどうすれば・・・!」
としか思いようがない。

整体とかマッサージって直接顔とか体を触られる人なので、なんというか、、、「嫌じゃない清潔さ」「腕の良さ」「余計なことを言わない、聞かない、いい距離感」「助言が的を射ている」というような、いくつかの項目をクリアしている人の方が望ましいというか。
そんな人ってそうそうお目にかかれないと思うのです。
腕は良くてもおじさんに触られるのは嫌だし、ドヤ顔して上から目線で指導してくる輩も嫌。力の強さが足りなくても嫌だし、ベラベラこっちが興味ないことまで話しかけてきたりプライベートなことをグイグイ聞いてこられるのも嫌だし。
私の担当の方は20代の男性だったのですが、腕もいいし、距離感もちょうどいいし、清潔感もある。上記の条件すべてをクリアしていたのですよ・・・(涙)!
というわけで私はこれから整体難民です。

最後に先生にいただいた、ありがたい助言を忘れないようにここに記しておこうと思います。以下、「適度な筋肉をつけながら痩せたいのですがどうしたらいいのでしょう」という私の問いから始まった会話です。

私「昨日初めてピラティスをやったんですけど、すごくきつかったです」
担「ピラティス!いいですね」
私「でもそのあと、めっちゃ呑んじゃったんですよね・・・」
担「それは一番ダメですよ・・・せっかく運動したのに。お酒はすべて破壊しますから」
私「えっ」
担「司さんはそのお酒のおかげで昨日運動しなかったのと同じですよ、いや、それ以下かも・・・肝臓に負担がかかると筋肉の合成を阻害してしまいますよ」
私「えっ・・・」
担「ちなみに飲んだら48時間はあけないと、体からアルコールは完全にはなくならないですよ」
私「えっ・・・。休肝日は1日、とかよく聞きますけど1日じゃダメなんですか」
担「1日だとダメですね」
私「・・・。あと、私ヨガやってるんですけどなかなか痩せなくて」
担「ヨガでは痩せませんよ」
私「え・・・」
担「あれは無酸素運動ですから。痩せたいなら有酸素運動をしなきゃ。ジョギングとか、ジムとか。両方やるのはいいと思いますよ。」
私「・・・ヨガだけじゃ痩せないんですか!?」
担「・・・ヨガだけじゃ痩せないんですよ」

3年ヨガをやっていて1gも痩せない(むしろどんどん太っており)ので、もしかして・・・とは思っていたのですが、やはりそうだったか・・・!
運動後のお酒もよくないのかな、と思ってはいたのですが、やはりそうでしたか。
最後にいろいろと気づかせていただきました。たくさんのダメ出しありがとうございました。来週から有酸素運動と無酸素運動、両方やってやりますよ。

ありがとう先生。そしてさようなら。
先生のますますのご活躍をお祈り申し上げつつ、以上、送る言葉とさせていただきます。
そしてどなたか、良い整体師さんをご存知でしたら司までご一報いただけますと幸いです。

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