三度の飯より寿司がすき volume12

『やっぱり占いが好き①』

初めて占いにふれたのは、5歳の時。
姉が買って読んでいた少女漫画雑誌「りぼん」の巻末に今月の占いが見開きで掲載されていて、エミール・シェラザード先生が担当していたものでした。そこには、可愛いイラストとともに子供にもわかる言葉で各星座ごとの運勢が記してありました。「星占いというものがこの世にはあるらしい」という認識を得た幼稚園時代。

以降、毎月自分のお小遣いをりぼんにつぎ込んでいた私は、その謎めいた名前のきっと西洋人であろう(本当は日本人)エミール・シェラザード先生の占いを、毎月ドキドキしながら読んでいました。「やった!!今月は恋愛運がいいって」「今月は先生に怒られるかも・・・気をつけなきゃ!」という具合に、当たっていたかどうか振り返ることも全くないけれど、読むたびにワクワクして一喜一憂していました。
私が小学生の時は「おまじない」も大流行していて、「好きな男の子の名前を緑のペンで100回書いた紙を折りたたんで1か月間筆箱の中に入れておくと、恋が実るかも!」なんての、よくありましたね・・・。今の私だったら「は?なんで緑のペンなわけ?その根拠は?」とか「複数の女子が1人の男子に対して実行したらどうなるんだよ」などと、いちいちツッコミを入れると思います。しかし今より心が10000倍きれいで澄んでいた当時の私の頭には疑問など何も浮かばず、ただ書かれた通りに、素直に実行していたのでした。もちろん、簡単にできそうなものだけですよ。そしてもちろん、その願いが成就するわけもないのだが・・・!

そして時は流れ。
初めてお金を出して占いというものに行ったのは、20歳の時。
友達とふたりで、「原宿の母」なるワンコイン占いに並んでみました。
詳細は忘れたけれど、占い師のおばちゃんに「大丈夫!あなたたちはまだまだ若いから!」って言われたことだけは覚えています。所要時間、5分。
「これって占いなのか・・・?」とかなり疑問に思ったのは事実だけれど、自分も年をとって、こういう回答をするおばちゃんの気持ちがいまはわからなくもない。

そして今も時々、、いや、嘘。
SNSで毎日の占い、毎週の占いもチェックしているし、半年に一度だけれど好きな占いの先生の特集記事が載る女性誌は絶対に買っている私・・・。友人に勧められた占いとかもこれは本当に時々ですが、行ってみたりしています。さすがに幼少期のように全部信じたりはしてないけれど、占いに接する時間は昔よりもだいぶ増えています。

占い師に自分の過去を言い当てられたら「すごい・・・!当たってる・・・!」って信じてしまう人たくさんいるけれど、そもそも「未来がどうなるか」が知りたくて行くのでは?と矛盾を感じることもあります。過去が当たっていても意味がないだろう!と。
でも、そこで心をつかまれて「この人の言う私の未来も当たっているに違いない!」という錯覚に陥るのでしょう。これが占いの醍醐味かもしれません。

で、何度かいろんな占いに行くうち、予言されたことが「当たった!」と思ったことって、私自身ほぼないことに気づきました。
言われたことが当たっていてもいなくても、なんとなく通ってしまう・・・それって、

【単純に第三者に話を聞いてほしい】【自分に近い人からだと素直に聞けないアドバイスも、「占いの結果」として提示されることで聞くことができる】

という流れなのではないかと思います。
さらに言うと、みんな自分の腑に落ちる言葉を第三者が言ってくれるのを望んでいて、たとえば二者択一で迷っている時に占いに行く人なんかは、すでに自分の心の中ではほぼ答えが出ていて、背中を押してほしい、と。
そういう人が行くものなのでは?と思うのです。違うかな。
人生で迷ったり悩んだり落ち込んだりした時に、アメリカ人ならカウンセリングに行くところを、日本人は占いに行く。ということなのかな、と思います。

あらためて、わたしはなんで占いに行くのかな?
と自分に問うてみると、カウンセリング効果を期待しているところも若干はあるかもしれないけれど、エンターテインメントのひとつとして行っているところも大きいかもしれません。

占いに関しては書きたいことが山ほどあるので・・・次回に続きます!!

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