随に(まにま-に)volume1

『はじめまして』

はじめまして、yuです。
今日は、自己紹介も兼ねて、今の私の生活とお仕事(になればいいと思っている)こと、について書きます。

ここ数年、日本フランス間を行ったり来たりし、現在、3度目のフランス滞在中です。

初めて一年以上のフランス滞在が決まったときには、
まわりが驚き、(自分も渡航が決まる2ヶ月前までは考えてもいなかった、、)
そこから2ヶ月間、出発の前日まで、壮行会と言う名の食事会、飲み会が続きました。

そんな最中に1つの言葉を教えてくれた人がいます。
〝まにまに〟です。

まにま‐に【随に・随意に】
そのままに任せるさま。物事の成行きに任せるさま。まにま。ままに。
万葉集5「天へ行かば汝なが―」。「波の―ただよう」
(広辞苑)

どういった会話の文脈で、その話に至ったのかはもう覚えていません。
ただ、“まにまに”の語感を気に入った私は、
「に(i)、で終わるから、笑顔になるしいい感じですね!!!!」と適当だけど多分その時の本音で返し、
美味しいイタリアンと白ワインに上機嫌になりながら、
「まにまに、、、まにまに、、」と繰り返していたことだけは覚えています。

まず、ちゃんと話し聞こうよ、今より少し若かった私…
そして、内容深めるなり広げるなりしようよ、その当時から人と人を繋ぐ職業につきたいと言っていた私…
自分が進みたい将来のこと考えても、
なかなか、興味深い業界のお仕事をされている方だったじゃない、、、

といった後悔はすでにとき遅くとも、
その後、意味を調べ、なんとなーーーく気に入り、
不思議とその言葉は、今でもふとしたときに頭によぎります。

ただ、実はこのエッセイという初の試みを進めるにあたって、
よし、まにまにと私について考えてみよう、書いてみよう、となるまでは、
再度、意味を深めることもなく、なんとなしに頭の中での漢字変換は「間に間に」と長くインプットされていました。
しかし、自分の感覚状の世間一般とのズレをここで晒すことになったとしても、
ネットなり辞書なりで調べたら防げる間違いは、未然に防ぎたい! と思い調べたところ、
案の定でした。
正しくは、上記の「隨に」で「間に間に」は「波間に漂う」などの言い方から生まれた、誤用(?)のようです。

ちょっと勘違いはあったものの、やはりなんだかこの言葉が無性に大事に思えます。

そんなまにまにについて、改めて触れてみた私、現在フランス パリの3度目の滞在9ヶ月目に突入しています。

フランスで何をしてるの? と問われたら、
「アートマネージメントを実践的に学びたくてきました。パリのギャラリーや文化事業に関わる日本のお会社で、単発的にアシスタントやインターンをさせていただいています。」
と、基本的には答えています。

何の学生? と聞かれたら、
「美術史、博物館学です。」と、とりあえずは答えます。

将来はというと、冒頭の方で〝人と人を繋ぐ職業につきたい〟と書きました。
この言葉1つだと、色んな業界が当てはまりますが、私は、アート、特に絵画を中心に人が繋がりを見出していく世界で生きていきたいと強く思っています。

必然も、偶然も含めて、作り手と作品の引き取り手、あるいは作り手同士の出会いや、そこからさらに生み出されていく事ごとを尊く思います。その出会いの場や、関係性のあり方に携わって生きて生くことが夢です。

10ヶ月後は、日本に帰国します。海外に長期で住むのは、今回の滞在が最後になる予定でいます。京都を拠点に、今では友人、知人がたくさんいるフランス、イタリア等の海外でもお仕事をしたいと思っています。
思うのは勝手、口で言うのは簡単ですね。でも、なんだか悪いことも良いことも、口に出したらその内容と遠くない形で現実化してきての今があります。

なので、帰国後どうするの? と問われたら、
「ん〜、まずは京都にちっさくてもいいから私のお城を構えてるの。」
「そこから年に数回海外をぴょんぴょん飛び回るの! 大好きな作家さんや作品と一緒に、その人を、その作品を、行き先で待つ人に好きになってもらえるように !」
とさしあたり答えています。
こうして文字にすると、4年前に「まにまに」で意味もわからずにこにこしていた、ふわっとしていたあの頃とたいして変わらないな〜と、感じます。
でも、確かに進んで来ました。割と事の成り行きに任せて来ましたが、今でこそ、その成り行きが必然的なものであったと信じています。

まにまに、まにまに、、、と。

日々のまにまに、
喜びのまにまに、
怒りのまにまに、
哀しみのまにまに、
楽しみのまにまに、
出会いの、人のまにまに、

思いのまにまに、今の私を書き綴っていけたらと思います。

それでは、よろしくお願いいたします。

yu

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