パリのマダムの・・・ volume93

塩の話 イントロ 『たかが塩、されど塩 』?!

「“フランスのセレブ塩”を買っちゃったわぁ」

親友が、嬉々としてメールしてきた。

ご近所の“プチ”高級スーパーマーケットが閉店する際
『全店共通All20%割引券』
がプレゼントされたそうで
フランスの海水使用で天日干し
という
カマルグの塩
通常3000円の御品を2400円でゲットしたと大喜び。

日本では、セレブ塩として有名
最近、手に入り易くなったことで地位を下げつつある、
エシレバターやボルディエバターより
扱いは格上商品だそうで…

興味深かったのは、そのお店での会話の再現部分

以下、メール引用

※※※
30代~50代(私)の女子8人が、次々と手にとり
矯めつ眇めつ眺めて
『やっぱりお高いわよねぇ~』 と、誰と誰が話すでもなく…

『えっ(;゜ロ゜) 塩、そんなちょっとで2,400円』
と旦那がいうから

『カマルグの塩よ、普通のお塩じゃないのっ!!
しかもフランス海水オンリー、天日バージョンなんだから』

買わない理由があるなら言ってみなさいっ!
という圧をかけまっくってやったわぁ~
そしてそのまま、買い物かごへイン!

そうしたら30代くらいのママが
『そうですよねぇ~、
フランス海水オンリー、天日バージョンのカマルグのお塩に
この割引価格で出会って、買わない理由、無いですよねぇ』
と、自然な感じで話しかけてきて、
私の旦那への圧を有効利用し、自分の買い物かごへインしてたわぁ。
※※※

恐るべき、フランス好き日本女子たちの共同戦線……笑

私が、
「高すぎでしょ!
フランスでは、確か、Monoprixスーパーで3ユーロ程度だった気がする……」
の返事は、

「Monoprixスーパーでカマルグのお塩を買う…素敵」

着目ポイントはソコでは無いのだが、

「まぁ、塩は薬の一種だと思えば安いかな」
「カマルグの塩は美味しいと言えば美味しいしね」
と続けてみた。

返ってきた言葉に絶句。

「いいの! フランスのお塩だと思うだけで幸せなんだから」

彼女はブレない。

しばらく日本で一緒に過ごしていたから忘れていた。
彼女の超が付くほどのフランス好きを。

「フランスと思うだけで幸せ」
フランス人と結婚して、拠点をフランスに置いている私にすらも
直球、ど真ん中で刺さるパワーワードに思わず大笑いしてしまい
この会話は終わった。

もう一度、言っておこう

恐るべき、フランス好き日本女子たちのパワーよ!

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