パリのマダムの・・・ volume111
『パリ・アート散策 8』
絵葉書のような小さな写真なので、高いところにあるものは、目を凝らさないとよく把握できませんが、このカラーの色合いを見て、幼い頃、父が撮ってくれたレトロなカラー写真の色合いを思い出しました。
展示されている数々の写真はオートクロムという方法で撮られたもの。この技法は世界初の実用カラー写真で、リュミエール兄弟が開発したものです。兄弟は撮影用カメラと映写機を一体化したシネマトグラフを発明した事でも有名ですが、故に「映画の父」と言われます。
【ご参考 https://www.mmm-ginza.org/museum/serialize/backnumber/0511/museum_0511.html】
その後、1916年にドイツのAGFA社がアグファ・ファルベン・ブラッテンというフィルターを使用したものを発明し、1930年代にコダックがコダクロームを発売するまで、オートクロムがカラー写真の主要な手法でした。
今のようにデジタルが発達する以前は、写真は紙焼きでしたから、写真屋さんに出来上がりを取りに行くまで、ドキドキワクワク。それはそれで楽しみでしたが、カメラ機材もデジタル技術も進んで修正も簡単になった今では、偽造もあり?!で、何となく味気なく感じます。デジタルになった事で安易に撮ってしまうし、異常にストックが増えました。
一方夫は、デジタルではない古いカメラを買ってみたり、出かける時に、スマートフォンとは別にカメラを持参したり、フィルムはカラーや白黒を使い分けて楽しんでいますが、如何せんフィルムを使い切るまでに時間がかかって、なかなか写真を目にできません(苦笑)。
最後は、圧巻の庭園で時間を過ごしましたが、改めて写真について考える良い機会になりました。パリの日本語新聞に詳しい記事があったので、これも貼っておきます。
【ご参考 https://ovninavi.com/reouverture_musee-albert-kahn/】
「アルベール・カーン美術館」は「博物館」と表記されているモノもありますが、在フランス日本国大使館が公開している資料
(https://www.fr.emb-japan.go.jp/files/100602106.pdf)
で「美術館」と表記されているので、「美術館」に統一しています。