パリのマダムの・・・ volume106
『パリ・アート散策 3』
Hôtel de la Marine海軍館に続き、 Manufacture des Gobelins王立ゴブラン製作所のGalerie des Gobelinsゴブラン織ギャラリーで開催中の特別展
「Le Dernier Sacre ブルボン朝最後のフランス国王展」に行ってみました。
ゴブラン製作所は染色家のゴブラン家の一族が経営、ルイ14世以降王立となり、王室向けのタペストリーなどを生産していました。
展示会場には、ルイ14世からの家系図もありました。
右の人、王党派の模様の入った手提げ袋を持ってて。ちょっと笑えました。
革命を経た時代にあって、この絢爛豪華ぶり。流石に時代錯誤的で、世相を読めなかった王が失脚したのも、頷けます。
ゴブラン織りは、現在は綴織り(つづれおり)の一般名称となっていますが、かつてはゴブラン製作所で作られた綴織りのタペストリーのことを指す言葉でした。
太い横糸で縦糸を包み込み、縦糸を隠して横糸だけで絵柄を表現します。
フランス織物といえばジャカード織機を使ったジャカード織もお馴染みですね。
他にも、フランスの伝統的なプリント生地Toile de jouyトワル・ド・ジュイは、200年以上の長きに渡り多くの人々を魅了し続けています。
トワル・ド・ジュイは、ベルサイユ宮殿近くのJouy en Josasジュイ=アン=ジョザスにある工場で作られ、神話やロココ調の絵画、動物や植物、人物や天使をモチーフにした繊細な柄が特徴です。
「フランス伝統工芸のカトルナージュ(厚紙細工)の装飾によく用いられている美しい布や紙の柄」がトワル・ド・ジュイ柄…と言うと、イメージが浮かぶでしょうか。
以下は、カンヌのアパルトマンの玄関を隠す、トワル・ド・ジュイ風プリントカーテン。
ついでと言っては何ですが、欲望に負けて買ってしまったシルクのプリントワンピース。
元々カンヌのブティックのショーウィンドウで目を惹かれ、今回パリ滞在中にギャラリーライファイエットで試着したのが決定打……柄はパリ市内の地図!! 店員さんも思わず『迷子になっても困らない』?! だなんて(笑)