パリのマダムの・・・ volume104

『パリ・アート散策  1』

パリは芸術の本拠、滞在中にいくつか美術館巡りをしました。

まずは、コンコルド広場に面した歴史建造物Hôtel de la Marine「海軍館」へ。
革命後200年以上に渡って海軍省が管轄していたために名前にその名残りがありますが、海軍省の移転後、2021年6月から美術館として一般公開されています。

ご参考 https://www.hotel-de-la-marine.paris/en

ちなみに、Hôtel オテルというのは、宿泊施設のホテルだけではなく、王侯貴族の館や邸宅や、この場合のように公共建築物という意味でも使うので、市庁舎をHôtel de ville、警察署をHôtel de police、病院をHôtel-Dieux(Dieuxは神々)と表現することもあります。

コンコルド広場といえば、パリの中心的な広場のひとつとして有名ですが、革命以前にはルイ15世広場、そして革命期には革命広場と呼ばれていました。

元々、王政の威信を高めるため、広場も建物もルイ15世の希望通りに建てられたもので、Hôtel de la Marineには、ルイ14世の宰相だったコルベールが創設した「王室家具調度品管理所」も設置されました。ルイ16世とマリーアントワネットの結納の祝宴がここで催されたという説もあります。(皮肉にも、二人は革命広場、つまり現在のコンコルド広場の断頭台に消えるのですが…)

広場の左右には調和Concorde(コンコルド)のとれた対称的な宮殿が建ち、北側にはクリヨンホテルとFIA(世界自動車連盟)の建物。革命によってMonarchies王党・君主制を失くしたフランスですが、コンコルド広場からマドレーヌ寺院までの間の道を、rue Royale(高貴な通り ロワイヤル通り)と言います。

コンコルド広場といえば中央に立つオベリスクが目立ちますが、略奪ではなく(苦笑)、フランスの古代エジプト学の研究者ジャン=フランソワ・シャンポリオンによるヒエログリフ解読に敬意を表して、エジプトからフランスに贈られたものです。

広場にはほかにもとても美しい彫刻群があります。8つの彫刻建築はそれぞれ、代表的な8都市であるBrestブレスト、Rouenルーアン、 Bordeauxボルドー、Nantesナント、Lyonリヨン、Marseilleマルセイユ、Lilleリール、Strasbourgストラスブールを物語っており、オベリスクを囲む2つの噴水は、北側が川の噴水(ローヌ川とライン川を表現)、南側が海の噴水(地中海と大西洋を象徴)として海軍省を称えています。

【出展:https://www.jepense.org/place-de-la-concorde-mysteres-secrets/】

ネット検索をすると、フランス国鉄の高速鉄道サービスTGV inouïイヌイを利用した場合、有効期限5日間の割引をうけられることを発見!…とはいえ、ネット予約決済は好まないので、直接行ってみる事に。40分程度待てば、海軍館の常設展と特別展を続けて巡れるというではないか。しかもinouïイヌイを提示したらオーディオガイド付きで5€割引! 中庭で本を読むなどして待ちました。

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