女が喋りで何が悪い! volume5

『桜』

皆さま、桜は好きですか? 私は大好きです。
日本人で桜が嫌いという方あまりいらっしゃらないと思いますが
自分の“桜好き”が多くの日本人の好きのアベレージと比べてどれくらいなのか知りたいと
実は毎年、桜の季節になると思うんです。
何故って? それは自分の名前が桜子だから。
硬い桜の蕾が暖かくなるにつれて少しずつ色づき
ピンク色になり、そして花が咲く。
あのワクワク感、たまらなく好きです。
少しずつ花が咲き三分咲き、五分咲き、七分咲き、そして満開に。
しばらく楽しませてくれる様。
散りゆく姿までなんて素敵なの。
木蓮や椿には、儚げな散りゆく様、その素敵さはないかと。
2つとも季節を代表する花で好きだけど、桜ほど好きではないし
散った後の残念な感じは悲しさを覚えてしまう。
それに引き換え、桜の花なんて
1つの種類の花が咲くだけなのに
日本中のテレビがいつ開花するか、全国の開花予報をニュースで流し
咲きだしたら咲きだしたで、桜のスポットはどんな感じかがテレビ中継され
新聞でも各地の桜の開花情報が掲載されます。
これだけでも日本人がいかに桜好きかと言う事は充分にわかる。

けど、けど、けども、私の方が絶対に好き! 

だと思いたい。
毎年、桜の時期になると勝手に自分と桜をシンクロさせてます。
こんな気持ちにみんなもなります?
桜と自分を重ね合わせる事はありますか?
これは子供の時からずっとです。
小学校への道すがら、桜の木見入って遅刻しそうになるとかありました?
なんなら子供の時は「桜餅しか和菓子は食べちゃダメ」と勝手に規制を作ってました。
何故か柏餅は食べていいルールでしたが(笑)
子供の時、いつも買いに行く“つくしさん”という町の和菓子屋さんは
私が桜餅しか食べないから年中桜餅作ってくれてました。
今思えばなんて贅沢なこと!
というかそれくらいの良いペースで桜餅、おやつとして食べてました。
桜餅の薄ピンク色も女の子らしく
普段は粒あん派の私
でも、あの漉し餡のしっとりさ
そして桜の葉の塩味とのバランス
そして他の和菓子に比べ食べた後ずっしりこない感じ
全てが好きで食べてたのかも。
ちなみに子供の頃は洋菓子よりも断然和菓子派
というか、生クリームが食べられなかった!

粟餅を初めて食べた時の背徳感ったらなかった。
桜餅以外食べるなんて!
食べてる姿、誰にも見られたくない!

こんな気持ちになった事、あります?
そんな感覚、食べ物食べて感じた事ありますか?
今は桜餅以外の和菓子の美味しさも知りそのルールはなくなりましたが。

そして、関西でしたので道明寺粉の桜餅です。
未だに関東スタイルの桜餅食べた事ないんです。

関西圏にはあの薄く焼いてこしあん包んだ桜餅、本当に見かけないです。
機会があれば食べてみたいです。
どちらが美味しいんでしょう?
あくまでも想像ですが慣れ親しんだ味が美味しく感じるじゃないかな?
たまに食べるならいいけど的な。

なので今でも桜の季節になると京都のどこそこのや、嵐山のあのお店の、と色々なお店で買います。
この季節に桜餅を楽しまないのは私的にあり得ない事。
こういうどーでもいいルールを子供の時よりは緩くなったとはいえ
まだ変に守ってしまうとこも桜好きの1つと思ってます。

ただ、昨今見られる桜のアフタヌーンティーとか紅茶とかアイスとか
無理矢理の桜フレーバーの物は苦手。
そもそも桜フレーバーって何? って感じです。
ただ、桜を見ながら食べる春のお弁当も大好きですし、意外と花冷えするので豚汁や野菜スープを鍋ごとや保温効果がある容器に入れて持って行き温かい物を飲みながら見上げる桜も好きです。
日本酒やビールのグラスに花びらが舞い散るとそれだけで“きゅんきゅん”しません?
普通、グラスに何か入ったらすぐ取りたいんですが桜の花びらはずっと浮かせておきたい。
それだけで幸せになれる。不思議な魔法です。

そして是非是非おすすめのお花見は真夜中のお花見です。
何故って桜があんなに妖艶な美しさを発揮するのはみんなが寝静まった後なのです。
日中の桜は満開で「みんな私を愛でて楽しんで」「敷物広げてお弁当楽しんでねー」みたいな感じ出してたりするんです。
けど、真夜中の静まり返った公園、桜がたくさん咲いている場所に行くと
真っ暗な中、白とも言えないピンクとも言えない桜が浮き出るように咲き乱れ
闇と桜のコントラストに圧倒されます。
そして誰もいないというのが肝心です。
何故なら全く食べ物のにおいがせず
桜の花のなんとも言えないフェロモンとでも言うような
微かだけれどもすごくすごくいい香りに
辺り一面がにおい立っていて、ドキッとさせられるから。
桜にこんなエロティックな一面があるなんて、深夜のお散歩して本当に驚きました。
正直、公園に入るのをためらうくらい。
でも一歩中に足を踏み入れるとうっとりしながら楽しませてくれました。
子供の頃、母親の香水コーナーにあった桜のパフューム思い出しました。
あの時、桜の香水なんてあるのだ! と感動してた気持ちが蘇りました。

ぜひ、体験してみてください!
もちろんその時は何も飲まない食べないで
本当に桜だけを楽しまないと見せてくれない桜の一面です。
香りを楽しむ為の大前提です。
お近くの桜がたくさん咲いていて夜になると静まり返るような公園探して
今年のお花見は真夜中のお散歩も楽しんで、桜の違う顔を見て下さい!
もう散ってしまってたら来年思い出して下さい。

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