占い、はじめました

⑰『易占い』【2021年3月】

今回は「易占い」に挑戦です。
タロットやジオマンシー同様、ある瞬間の偶然を利用する「朴」とされる占い。
道端でいかにも占い師、といった風貌のおじさまが筮竹とよばれる細い竹の棒を何やらじゃらじゃらさせている姿を見たことがある方も多いと思います。
陰陽五行がベースになっていて「易」で占った結果を「八卦」というそうですが、「この世のすべては64の卦で表現される」とされる中国の「易経」という書物をもとにしているそう。当たるも八卦、当たらぬも八卦、という言葉はここからきているのですね。
筮竹は長いものと短いものがあり、長いものは陽、短いものは陰とします。6回陰陽を出すことで2の6乗=64通りの結果が出るそうです。説明しながら自分でもよくわからなくなってきましたが、コインの裏表でもできるそうです。

今回はこの易占いを、インターネットでやってみました。心を落ち着けて、いくつかの占いたい項目をクリックするだけ。結果は以下の通り。
ちなみに各項目最後の赤字は私なりの解釈で、「…で、一言で言うと?」を表したものです。

① 仕事
艮為山(ごんいざん)の時、人間の体の中で動かない背中に止まる。そうすれば、動くところに惑わされない。

~卦の意味~
「艮」は止まること。山が2つ重なる象で、止まる、抑制、現状維持、節欲などに努めるという卦。動く時に動き、止まる時は止まる、というようにタイミングを得た行動が必要。行く手は山また山で、なかなか進めない時。一気に進もうとせず、目標達成のために必要な学習、過程を踏むことが重要。

障害が2つあらわれて動きが取れない状態に陥る。慌てても無駄なので、腹をすえて現業を貫徹すること。転職、転業は絶対に成功しない。これから始めようか迷っていることは見合わせるべき。今は静かに自分の立場を守ること。コツコツ努力を続ければ将来は大成する可能性がある。

爻辞(上爻)
止まるべきところにしっかり止まる。吉。

仕事=止まって吉を得る

② 恋愛
乾為天(けんいてん)の時、望は大いにかなう。正しい態度であればよい。

~卦の意味~
「乾為天」は、陽の気に満ち溢れている。乾は健なりで、剛健、充実、活動、男性的を意味する。これは天の働きそのもの。精神的な気力に満ちており、龍が舞うような勢いを表す。ただし、とかく猛進しやすい時なので気を引き締めて冷静に行動する必要がある。

自分も相手も気が強く、勉強や仕事に一所懸命で愛だの恋だのを考えている暇がない。理性が勝ってムードに欠ける。当分、恋愛はお預け。こんな時に調子に乗って高望みしてもいい人は見つからない。

爻辞(初爻)
地中に潜んでいる龍。まだ動いてはならない。

恋愛=まだ時期じゃない

③ 結婚
火雷噬盍(からいぜいごう)の時、望は叶う。障害となるものはなんとしても除去すること。

~卦の意味~
「噬盍」はかみ砕くこと。四爻の陽爻を障害物、邪魔者とみてこれをかみ砕くことによって相通ずるとする。上卦が火・明るい、下卦が雷、振動、活動を意味し、障害を明らかに粉砕していくという卦意になる。こちらが邪魔にされるなど危険な状態にある、という意味もある。

恋愛結婚の場合は、不倫相手が潜んでいる可能性があるので注意。見合い結婚は凶。姑の問題、生活の問題をきれいに解決しないと結婚後はうまくいかない。

爻辞(四爻)
固い骨付きの肉を噛んだら金矢が出てきた。苦しみに耐えて初志を貫くがよい。中に潜む新事実を発見して吉となる。

結婚=めちゃめちゃ努力すればマイナスから這い上がったゼロくらいの幸せが得られる

なんだかここまですべてが手厳しいぞ……。仕事も現状維持、恋愛は今じゃない、結婚もものすごい障害をクリアしてやっと人並みなのかよ。実は10年以上前に一度だけ筮竹で易占いやってもらったことがあるのですが、その時も占い師に悪いことしか言われなかったことを思い出しました。易と私、相性悪いのかしら。ということで気を取り直して、最後に全体の運勢を見ていきましょう。

④ 全体の運勢
地天泰(ちてんたい)の時、つまらぬ小人が出ていき、大人が寄ってくる。吉にして望は叶う。

~卦の意味~
「泰」は安泰、通じるということ。天の気は上昇し、地の気は下降し、陰陽が混ざり合い、調和しあって安定する。地天泰は天下泰平のめでたい卦。しかしそれはいつの世も長続きすることはなく、満ちたら欠けるのが世の常。衰運の兆しが見えるからこそ、謙虚な気持ちで現状維持を心がけることが大切。

和合、安泰の時。何事も思い通りに進むが油断は禁物。味をしめてさらにその上を望めば大失敗を招く。現状維持に努めるのがよい。表面は良さそうに見えても、内部から乱れるから注意。

爻辞(二爻)
荒れ穢れたる人たちを包容し、徒歩で大河を渡るような度量と勇気があり、遠きを忘れず疎遠の人々とも親しむ。私情にとらわれない公平さは、まさに中道にかなった行いである。

全体運=私情を捨て、寛容で公平であれ。望みが叶ったとしても調子に乗るな。

全体運は「泰平」ということで、ちょっとほっとしましたが、油断するなとか調子に乗るなとか、やっぱり最後まで厳しい易占い。
調子に乗らず、私情を捨て人々を包容し、常に寛容で公平であることを目指してまいりたいと思います。

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