占い、はじめました

⑯『ビブリオマンシー』【2021年2月】

占いは「命・卜・相」のざっくり3種類にわけることができます。「命(めい)」とは生まれた日などで占うもの、「卜(ぼく)」とはある瞬間の偶然を利用して占うもの、「相(そう)」は目に見える形で占うものです。
「命」の代表的なものは、占星術や四柱推命、九星気学など。「卜」はタロット、水晶、ジオマンシ―、易占など。「相」は人相、手相、筆跡占いなどです。

今月は、前々回に行ったジオマンシ―に続き、「卜」の占いをしてみようと思います。みなさん、「ビブリオマンシー」って聞いたことはありますか?いわゆる「書物占い」のことです。歴史のある古い占いで、かつては聖書を用いて開いたページに書かれている言葉からメッセージを得る、ということを人々はやっていたとか。
ということで今回は、自分でできる「ビブリオマンシー」。占いのために購入したビブリオマンシー用の書籍を用いて占ってみました。

まずは書籍を目の前に、占いたいことを思い浮かべます。
「今年の仕事運は?」
というような抽象的な質問ではなく、イエス・ノーで答えられるような質問を思い浮かべなくてはなりません。
では……最初の質問です。

①今年中に仕事の独立の準備をすべきである
目を閉じて集中。
えいやっ。と本をめくります。
「ハートの8がでました/自分の思いどおりにできるなら、成功します」
―――なんだってそうだろ!
と心の中で思ってしまう自分がいます。
気を取り直して、次の質問にいきます。

②コロナが収まったら、海外移住すべきである
「ダイヤの5がでました/議論の余地なくイエスだといっています」
―――すごい即答。しかも断言。
どんどんいきましょう。

③今年中に私は結婚することになる
「手相占い師が生命線が分かれているのをみつけました/どちらにしても幸福になれます」
―――明言を避けたわね……。

④今年も健康で過ごせます
「魔術師のカード/今、予想外のリスクを負おうとしていることを警告しています」
―――健康診断で要再検査が出ているのに現在放置中なのでちゃんと病院に行かなくてはと思います。怖いよう。

⑤今年中に書物に関する何かしらの作品を書き上げることができる
「サイキックからの答えは単純明快“ノー”です」
―――まま、まじで!?!そんな断言ある?!

⑥今年は意外なところで活躍することになる
「サイキックは”イエス“といっています/ただし、周囲の人のわがままには気をつけなさい」
―――え~なんだろう。気をつけま~す!

⑦先ほど明言を避けられましたが、では今年中に激しい恋に落ちる
「アポロの指(薬指)が、願いを実現させるには賭けに出なければならないといっています」
―――もういいよッッ(怒涙)!

⑧恋愛に関する質問に厳しいですね……。では激しくなくていいので穏やかな恋(それを人は恋と呼ぶのか?)を手に入れる。今年中だぞ!
「サイキックはこんなふうにいっています/気づかぬうちにそれは起こっている、と」
―――なな、なんと!!!(照泣)!!

お粗末様でございました。
今回は占いというより私のくだらない独り言につきあわせてしまった感が拭えず、猛省しております。
しかしこの書物占い、思ったより楽しめますのでみなさま機会がございましたらぜひ。
今回は専用の書籍を用いましたが本来はどんな本でも良いそうです。
できれば本の中身を自身ですべて覚えているような本が望ましいらしいです。それならばと、試しに最後に③の質問を、「まるごと腐女子のつづ井さん」でやってみました。
普通の本を使用する際は、頁を開くと同時にボールペンなど先の尖ったもので文面を指します。

「今年中に私は結婚することになる」
これに対し、ペンが指し示した答えは、

「…って」

でした。
漫画なので絵の部分や空白部分を指してしまう可能性も大きかったのですが、みごとに吹き出しの中に一言しかないつづ井さんのセリフ、

「…って」

をピンポイントで指し示したのであります…って…。

【参考資料】
「魔法の杖」ジョージア・サバス 鏡リュウジ訳/夜間飛行
「まるごと腐女子のつづ井さん」つづ井/文春文庫

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