It’s a 笑 time!

Episode 15

今回はヘアサロンのお話

いつも行きつけのサロンで担当してくれるスタイリストのCarineカリーヌ。
このサロンでたった一人の女性。

はい、フランスもまたヘアスタイリストにはゲイが多いです。
このサロン、オーナーのパートナーが受付にいて
スタイリストのゲイカップルがもう一組。
さらに、別のスタイリストは、ここではないサロンでパートナーが働いているらしい。

そして男女のカップル同様、いや、それ以上に
喧嘩した、別れた、くっついた、浮気した…云々…云々…
カリーヌ曰く、サロン内の雰囲気にも影響があって大変らしい…

それはさておき、ここのサロン、ご覧の通り、かなり広く
そのせいか、優雅に過ごせて居心地がとても良いのです。

上の階は、ネイルサロン。
オーナーは別だけど、ヘアサロンに来てスタインリングと同時に
ネイルケアやアートを施してもらえるということで
時折、そんなお客様を見かけます。

コロナの時には、席を一つずつ空けて、お客様同士が
(日本風に言うと)密にならない様な配慮もあり
フランスにしてはとてもきめ細やかな配慮があって
これまた居心地よく。

そして、このサロンのシャンプー台にはマッサージ機が付いていて
髪を洗ってもらっている間にマッサージもしてもらえるという優れモノ。

でも、機能抜群の日本のマッサージ機に慣れている身からすると
今一つ、物足りないのよねぇ。

そこそこ~ぉ あ~ぁ、気持ちいいわぁ~

といった具合に、ツボ刺激に怪しい声が出る様な感は全くない(残念)。

さて、フランスのヘアサロンなんていうと
どこもかしこもオシャレでカッコいい、というイメージになるかと…
でも、日本と同じ。超絶オシャレなサロンスペースを誇る、代官山とか青山とかのヘアサロンもあれば街場のフツーの美容院もあって…という様に
フランスだって全てのヘアサロンがオシャレェという訳ではない。

街場のサロンへ行っても大胆なカットや自然なスタイリングは見事、と思う部分もあるが
如何せん、お客様の取り扱いが“雑”なんですよぉ(>_<)
 
でもでも、特筆すべきはカラーリング!
フランス人には当たり前のことかもしれないけれど
ハイライトカラーやロウライトカラーの使い分けから色選びまで
何とも丁寧で、そしてセンスが良いのです。
 
一方で、ナチュラル趣向の要望に応えて
髪色はそのままで、ブローの仕上がり、まとめ髪まで
自然な感じで作り上げる技もすごいという印象。
 
日本の雑誌でよく紹介されている“パリジェンヌ風ニュアンスヘア”をサラッと作ってくれたりする。
“無造作まとめ髪”を作りやすいようなカットもしてくれるし
日本でよく言われる「パリジェンヌといえばシニヨン」
そのシニヨンもほつれ具合抜群にまとめてくれて…
(翌日、自分ではソコまでできないけどね~苦笑)
やっぱりフランスのヘアサロンねと感動することも多い。
 
カラーリングと言えば、私はカラーリングすると
地肌が痒くなってしまうので
それをカリーヌに相談したら
カラー液に、お砂糖、それもグラニュー糖を入れてくれたのです。
 
これが、効果的面!!
 
日本でも…と思ってそんな話をヘアメイクアーティストの知人にしたところ
「グラニュー糖を混ぜるって…大胆というか、何と言うか…
まぁ、スタイリストがするというよりはご自宅でカラー剤使う時に
自己責任でどうぞって言う感じかな…」
 
「カラーリング前に地肌に塗る準備剤にグルコースというブドウ糖の一種が入っているから、お砂糖混ぜるも…有りなのかもしれないねぇ~。
その準備クリームでもダメな場合は、仮にお砂糖を振りかけてもダメだと思う(笑)」
 
という返事でした。
日本には刺激を調整した自宅で使えるカラー剤がホントにたくさんあるものねぇ…
もし自分でするときにはトライしてみてもいいかなぁ~
 
話を“雑”に戻そう
何よりもフランスの“街場の普通の”美容室では
ていねいに準備をしてくれない。
 
一応ガウンは羽織らせてくれるが、日本の様にしっかり服を覆う感じでは無く
どんな風になっていてもあまり気にしない。
お客様、どうぞお好きに…って感じで、フワッとかけられる。
 
タオルを使って首をガード、カットした髪が首元から背中などに入らない様に
などの気配りは皆無。
タオルもフワッと肩に置く、という感じで
短い切った髪が、首に付いて“チクチク”しようが、服にくっつこうが
基本、あまり気にしない。
 
カラーの時、日本ならほぼほぼしてくれる、生え際にクリームを塗ったりすることも
ある場合とない場合がある。
耳を覆うキャップは確実にない。
カラーリング剤のクリームが、耳の中にチョコっと残っていたり
生え際に残ってしまった色は、コットンで拭く感じ。
 
「耳にはカラー剤はつかないのよ」
とスタイリストが笑顔で言い出すこともある…何情報、ソレ?!
 
ブローは上手だと思うが、ドライヤーから出る爆裂な量の熱風に
チョット引き気味に構えることも多い(大笑)。
 
ブロー後のリタッチで、細かい部分のカットをすることもあるじゃないですかぁ~
そのカットした髪が、服ならまだしも、顔にペタッと付いていても
それをとってくれる気配はない…
 
サロンから家に帰って、鏡を覗くと
大抵、何かしら、切った髪が顔や首に残っている……
恐ろしいことに私は、ヘアサロン帰りのこの状況にもはや慣れてしまっている様で
驚くのを忘れることがしばしば…そんな領域に達している。
 
驚くのを忘れると言えば「洗髪」。
 
フランス人は毎日髪を洗わない…っていう話は
既に日本のファッション誌では定番ネタの様ですが
私が知る範囲では、雑誌の特集通りで
ほとんどの人が1日or 2日おき。
ご年配のマダムに至っては週一くらいの感覚でヘアサロンへ行き
洗髪とブローをしてもらって、自分ではしないという強者もいる。
 
理由は様々あるとは思うけど
概ね共通しているのは
【水が硬くて地肌や髪を傷めてしまうから】
という話と
今でこそ、リノベでそうでもないご家庭もあるけど
多くのフランスの建物は貯湯タンクからお湯が給湯されるので
使えるお湯の量が限られているので
【そんな毎日、洗髪している場合じゃない】
という話と、もう一つ
【フランスの気候…日本に比べて湿気も少なく
地肌や髪の毛がべたつくという感じがない】
という…概ね、この3つ。
確かに、フランス全土、どこにいても日本よりは湿気が少ないから
べたつき感は圧倒的にないと感じます。
 
まぁ、プラスマイナス、入り乱れてはいますが
フランスに行かれたときは
ぜひ、ヘアサロン体験をしてみてくださいませ!
 
雑誌などで紹介されている日本人経営のサロンや
日本人スタイリストのいるサロンもいいけど
ちょっとした “街角にあるサロン” にトライしてみて。
 
カラーリングやスタイリングで
必ずや、素敵な驚きに出会えるはず。
今やスマホでなんでも翻訳できるじゃない…
希望をいっぱい伝えて
思いっきりフランス流カラーリングを楽しむのもおススメです!!
 
まぁ、最近の世界的SNSの傾向と対策の為に
「意見には、そしてケア面には個人差があります」
というテロップを出しておきますね~大笑

一覧へ戻る