It’s a 笑 time!

Episode 9

マルシェにある行きつけの八百屋さん
そこは父と息子の二人でやっている。

そのお父さん、何故か私の事を
“ma copine”(僕のガールフレンド)と呼ぶ(笑)

このお店は、南仏の山岳畑で採れた野菜を中心に扱っていて
土の恵みを感じる美味しさと
そして季節感を感じる品揃えが売り。

さて、その八百屋さんで
ほぼ1年を通じて毎回購入するものは、というと

“モナリザ” 
日本なら有名どころは”男爵”だけど
フランスには”ポンパドール”もある。

フランス語でpomme de terre(地のりんご)と言うコレ
そう、“じゃがいも”です。

世界中で品種改良が進み、今では何千種類とあるが
フランス家庭では、大抵の場合
フライドポテトをつくるのか
マッシュポテトをつくるのか
ラクレットなのかで種類を選んでいる。

そして、↓コレ

Topinambourトピナンブール…?!

一見、里芋に見えなくもない風貌
我が家では野菜のポタージュを作るときに入れたりする。

その昔、ヨーロッパで、ジャガイモ飢饉の時
じゃがいもが高くて買えない人々がこれを食べた、と言われている代物。

エルサレムのアーチチョーク(!)
カナダのトリュフ(?!)
などとも呼ばれるが
日本では、”菊芋”と言うらしい。

この菊芋、日本で
少し前に健康食品として話題になったらしく
血糖値の急上昇を抑えたり、腸内環境を整えたり
血圧の上昇も抑え、果は免疫力向上効果もあるという。

名前も口上も日本らしい(#^^#)

さて、春の旬の野菜で、私的に興味を惹いたのが
このLe chou de Pâques ル・シュ・ドゥ・パック

Pâquesは復活祭、この時期だけに出回る春キャベツ。
柔らかく、日本のキャベツに近い味。

ところで、野菜や果物って
色が気に入って買ったりすることがある気がする。

フランスでは、カラフルなのはトマトだけでなく
カリフラワーにも紫色や黄色があって
気分が変わってウキウキ。
(高価なのが…ねぇ~)

次に、フランスの“スパゲッティカボチャ”
日本では“そうめんカボチャ”と言うから面白い。
文化の違いを感じる。

実はコレ、南仏で生活して初めて買ってみた野菜だった。
オーブンで焼いたら
ホントに、スパゲッティみたいに細長くほぐれるので
家族皆で楽しい食卓になった。

さて、ここは南仏なので、イタリア野菜も豊富。

ロマネスコ

ラディッキオ

ビーツ

どれも色合いが絶妙に美しい。

そして、イタリアサラダの定番、ルッコラrucola

フランスでは、ロケットroquetteといい
サラダはもちろん、ピザやガレットにもふんだんに使う。
これが大好物の東京の友人をブルターニュ飯屋に連れて行ったら
嬉々として平らげていたが
日本でも、イタ飯屋さん以外では
ロケットroquetteと呼ばれる方が多くなったらしい。
まあ、英語でrocketだから納得だけど
このルッコラ原産地は地中海沿岸。

そして最近、日本のオシャレカフェサラダに頻繁に登場しているという
私も春先によく買う、Marcheマーシュ。

これまた、東京の友人曰く
「コーンサラダって言うよりマーシュって言った方がオシャレね。
日本語だと野ヂシャ…(私「そんなの知らんわ」))

「野に咲くチシャ、野生のレタス…
どんどんおしゃれ感消えてくわぁ~残念」

一人興に入って、ミーハー全開に騒いでいる(笑)

さてさて、皆さんにとって“春が来た”と感じる果物は?
私は“イチゴ”!!
フランスのイチゴといえば、ガリゲットGariguetteが有名だけど
この八百屋さんが扱っていたのが、シフロレットCiflorette。

日本のように粒は揃わないけど、ジューシーでとても美味しかった。
しかも表面が白っぽいものの方が真っ赤なものより甘かった
というのに驚き。

最後に、この八百屋さんにはとっておきの一品がある。
陳列棚には出していないお得意様限定品。 

かなり太めのグリーンアスパラも、棚の下からそっと出してくれるが(^_-)
なんと言っても特別なのが

“有精卵”

『今日は、一箱? 二箱?』
こっそりやり取りする特別感が、何か楽しい。

この卵、写真のように、表面にフンの跡が残り、羽がついていることもあるが

ご覧の通り、黄身がキレイにまん丸なの。

こうして、作ったのが、Tortija di patatasスペイン風オムレツ。

美味しそうに見えるといいいんだけど…
いかが?

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