「社会と女性と法律と season2」
「差別と区別」【その1】
1.「差別と区別」
【関連する法律】
教育基本法・学校教育法
(1947年/社会と女性と法律とseason1Part6)
工場法改正(1929年/Part3)
男女雇用機会均等法(1985年/Part15)
年金法改正(1985年/Part14)
【その1】女性を医者にさせたくない?
【その2】個体差があっても活躍できる?
【その3】女性は女性に厳しい?
その1 女性を医者にさせたくない?
東京医科大学の贈収賄問題は、女子受験生と浪人生に係数をかけて得点調整をするという不正入試問題へと広がった。
この問題の本質って何?
そもそも汚職事件として始まったこの問題は、いい意味でも悪い意味でも数字できれいにスパっと決まる一番差別が少ないと思っていた大学入試で高級官僚の息子が…っていうところに、社会の憤りが向かっているんだろうと思っていたの。
ところがふたを開けてみたら、二浪以上、それから女子に、係数をかけて点数を調整していることがわかった。
結果としてはそちらの方が注目されていますね
私、高校は受験校とかじゃなくて、ごくごく普通の女子高だったんです。だからと言っていいのかどうかわかりませんけど、女医になるということで大学へ進学した友人はほんの一握りしかいませんでした。でも、大学で他の学位を取得した後で受験をし直して女医になった友達も僅かですがいます。それって2浪3浪どころじゃないって話ですよね。
このケースについて東京医大に尋ねたところ、「経歴のところに、高校を卒業して何年と、その間に別の大学に在籍していたらソレを書いてもらいます。その場合は浪人という考え方にはなりません」(広報課談)とのことでした。
大学を卒業後、または在学中に別の大学を受験する、いわゆる「再受験」は年々増えています。少し古いデータですが、2013年のある予備校の調べでは9年間でその数は60倍に増え、年間40,000人近い学生が再受験をしているそうです。入学生の年齢を公表している熊本大学医学部の場合、2018年度の入学者115名中、再受験とみられる入学時の年齢が23歳以上の学生が17名(最高齢35~39歳)です。
「医学部再受験」を謳っている予備校もあります。37歳で医者になった人の実話をもとにしたドラマもありましたよね。
女性に係数をかける、浪人生だから係数をかけるってどういう差別なんだろう。これは差別なんだろうか、世の中、あれを差別と呼んでたたいていますけど。単にそれをやっている人たちがソンしているだけなのでは。何のためにそういうことをやっているのかなって。
本来の実力だけでなかったから差別となっているのでしょうかねぇ
受験というもの凄い公平なものに係数をかけた。「区別をつけずに選びますといったのに区別をつけたから差別」ではないかと思います。受験番号だけで上から何番目までとスパっと切ることを宣言していたのに、係数をかけるという区別をしたわけですよね、だからそれが差別的行為になるんじゃないですか。某新聞社が大学のインターン生を採用しようとしたときに、先ず、大学名と名前を伏せて選んだら、男女比率でいくと8割が女性になってしまって、これはいけないと逆差別したって話はきいたことがある。
聞きますね、そういう話は。ある会社の人事部長も同じ事を話してました。成績順で採用したら女性が上位をほとんど占めるって。
受験という最も公平で、数字という基準だけで分けると思っていたものの信頼が崩れたわけで、それをあえてやらざるをえなかった学校側に、何かあったのかなって思いますね。
思う!
そうしてまでも女性を減らさなければならない事情がね…
大学を卒業して女医として働く医師の西川史子さんが、あるテレビ番組の中で東京医大がしたことについて、「当たり前」と発言し、話題となりました。「上から採っていったら女性ばかりになってしまうんですよ。女の子のほうが優秀なんで。だから眼科医と皮膚科医だらけになってしまうんですよ世の中が。重たい人の股関節脱臼を背負えるかといったら女性は無理なんですよ」「外科医は少ない。やっぱり外科医になってくれるような男手が必要なんですよ。お腹が大きくては手術はできないんです。だからやっぱり女性と男性の比率は考えておかなければいけないんです」(サンデープロジェクトから引用)として、女性受験生の一律減点は「ある程度仕方ないのではないか」と持論を展開していました。
そもそもがんばっても、男女って平等にできることと、できないことがありますからねぇ~。
学力についていえば、全く区別しなくてもできるものなのに区別をするからソレは差別だと思いますね。
女性だというところで区別しているから差別だと思う
NHKは東京医大の問題について、「女性医師の6割が『東京医大の女子減点』に理解」というニュースを放送しました。女性医師向けのウェブマガジンを発行する企業がアンケートを行ったところ東京医大の対応に「理解できる」(18.4%)「ある程度は理解できる」(46.6%)
合わせて65%が理解を示したということです。
その理由は「納得はしないが理解はできる」「男性医師がいないと現場は回らない」など、厳しい医療現場の現状からやむをえないというものでした。
大学が「うちは女性をとりたくありません、それはこの大学でお医者様になっ
たらうちの大学病院で働いていただくことになるんです。今までのこういうパ
ターンを鑑みた場合、女性ばっかりになってしまうと非常に困るんです」って
受験について説明したらどうなったと思いますか?
きっと差別といってたたかれるんだろうね。
ですよねぇ~WWW
でも、したことは結局のところ差別ですよね。
ですよねぇ~WWW
文科省が全国の医学部について、男女の合格率を出していますね。
過去6年間いずれの年度も男子の合格率が女子を上回った。2018年度の平均合格率は男子が女子の1.33倍全国81大学の約8割に当たる63大学で男子の合格率が女子より高かった。今回問題となった東京医科大では、2013、2015、2017年度で男女がほぼ同率だったが、2018年は3:11と女子と男子で3倍以上の合格率の差があった。女子の合格率が高くなると、必ず翌年に男子の合格率が高くなるようになっていた。
(医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査結果速報 2018年 文部科学省 )
平均 | 2018 | 2017 | 2016 | 2015 | 2014 | 2013 | |
順天堂大 | 1.67 | 1.93 | 1.53 | 1.61 | 1.57 | 1.69 | 1.74 |
東北医科薬科大 | 1.54 | 1.44 | 1.45 | 1.72 | |||
昭和大 | 1.54 | 1.49 | 1.45 | 1.49 | 1.56 | 1.52 | 1.74 |
日本大 | 1.49 | 2.02 | 1.39 | 1.42 | 1.57 | 1.37 | 1.30 |
九州大 | 1.43 | 1.27 | 1.43 | 1.77. | 1.57 | 1.11 | 1.87 |
東京医科大 | 1.29 | 3.11 | 0.93 | 1.27 | 0.96 | 1.50 | 0.95 |
女子の合格率が男子を上回るところは18校、地方国立が多く、弘前大と三重大ではすべての年度で女子の合格率が男子より高かった。
平均 | 2018 | 2017 | 2016 | 2015 | 2014 | 2013 | |
弘前大 | 0.75 | 0.86 | 0.68 | 0.78 | 0.85 | 0.67 | 0.88 |
岐阜大 | 0.84 | 1.12 | 0.66 | 0.80 | 0.70 | 0.99 | 0.99 |
徳島大 | 0.87 | 0.94 | 0.90 | 1.07 | 0.73 | 0.73 | 1.09 |
三重大 | 0.88 | 0.89 | 0.97 | 0.66 | 0.91 | 0.95 | 0.90 |
産業医科大 | 0.89 | 0.99 | 0.88 | 0.65 | 1.09 | 1.13 | 0.74 |
教育という早くからきっちりやっている分野の、その試験っていうきれいに数字で上から選んでいくはずの中に、そういう社会現象がまぎれこんでいたっていうのはやっぱり差別であって、悲しい現実だなって思います。そしてインターンの話とか夜勤の話とかは、平等って何なのって話につながると思うんですよね。じゃあ、病院が最初からそれを宣言できたかっていうと、宣言できなかったでしょうね。
できるのか…できないのか… 皆さんはどう思いますか?