“妻が働く”夫たちの本音 第2回

(前半)

【プロフィール】
S・Mさん 1977年生 40歳
勤務先:アパレル雑貨メーカー
業種:営業職
結婚時の年齢:34歳(奥様:34歳)
子供:なし

 
 引き締まった長身のSさん。長くサーフィンを趣味にしていたと言います。
趣味が高じて、九十九里あたりにセカンドハウスを持とうと考えたこともあるそう。
そんなSさんと奥様のAさんは中学校の同窓です。
「中学校の時はまるで接点はなかったんです。1学年400人くらいいて、部活も僕はバレーボール部、彼女はバスケットをやっていたので、なんとなく記憶に残っているくらいでしたね」

 そんな二人が再会したのは、中学卒業後15年以上もたってから。
共通の知人から飲み会に誘われたのがきっかけでした。
「20歳くらいから僕はずっとサーフィンをやっていて、彼女もその頃サーフィンを始めたばっかりだったんです。サーフィン仲間の共通の友人から、中学時代の仲間で集まって飲もうと声を掛けられて行ってみたら、彼女がいたんです」

 共通の趣味を持つ二人、すぐに意気投合となったのでしょうか。
「趣味が一緒だからというよりも、話した感じとか、お互いに気があったんですね。飲み会のメンバーで旅行に行ったりして、その頃から意識しだしたんでしょうか。なんか一目惚れって感じですね」

 7月に再会して、翌年の2月には入籍したのだそう。まるで電撃結婚です。
「特に結婚したいとあせっていたわけではないんですけどね。僕は決めたらすぐ行動するタイプなんですよ。今でも言われるんですけど、ちゃんとプロポーズされてないって。言ったつもりなんですけどね」

 結婚前、ゴルフ関係の雑誌編集をしていた奥様。彼女の仕事に関してはどんな思いがあったのでしょう。
「とにかく忙しい人だなと。忙しい業界なんだなと思いました。知り合いのカメラマンに、出版業界の人と結婚してうまくやっていくには、まったく干渉しないこと、とアドバイスされて。だからどんなに忙しそうでもほっとくようにしてます」

 仕事を続けることに関したどうだったのでしょう。
「特に辞めてほしいということはなかったです。ただ本当に忙しくて大変だなと。結婚して引っ越した新居が都心から遠くなってしまったので、それを機に雑誌社を辞めてフリーランスで働くことになったんです。ある出版社の方から声をかけていただいて、記者、編集者として働いています。以前にやっていた美容関係の仕事をしたいというのもあったんでしょうね。今はそちらの仕事がメインのようです」

 フリーランスとして仕事をはじめた奥様。仕事はなおさら不規則で忙しくなっていきました。
「どんなに忙しそうにしていても、自分は何もしてあげられない。その代わり家事はしますよ。打合せや取材で遅くなるときは夕飯を作っておいたり。彼女は料理が苦手なんです。掃除、洗濯は仕事が忙しくなければやってくれますけどね」

 家事をこなす時間もなく仕事をする奥様。喧嘩になることはないのでしょうか。
「土日もずっと仕事をしているような時は、さすがにイライラして言い合いになることもありますけど、そんな暇があったら仕事終わらせたらと、一人にしておいてあげます」
 奥様の仕事に口を出すことはないけれど、きちんと関心を持って見守っているようです。
「フリーランスなので、なかなか断れないという部分はあるんでしょうけど、少し仕事の量を調整すれば、とは言いましたね。家のこともたまにはできるくらいの余力を残した方がいいんじゃないかと」

 仲の良いふたり。旅行にもよく出かけていたようです。
「最近マンションを購入しまして、今はあまり旅行にもいけないんですけどね」
 お互いが稼ぐ家庭。家計の分担はどうなっているのでしょうか。

(後半へ続く)

一覧へ戻る