人生 いつでも 真っ向勝負! volume5

『隣が“青”かったり“赤”かったり“多”かったり』

もう30年近く前のことです
ユーミンこと松任谷由実さんがパーソナリティをつとめるFMラジオの番組で
「夢中になると寝食も忘れて、朝から晩までずっとソレにのめり込んじゃって…
外が暗くなったのにも気づかなくて
真っ暗な部屋にお父さん(ご主人の正隆さんを、ユーミンは番組内でこう呼んでいたのが印象的でした)が帰ってきて
『うわっ!ビックリした』
ってなって」
というお話しをされていたのを鮮明に覚えています。

あの頃、普通にOLさんをしていて
でも、小さい頃からの夢で“モノ書き”になりたくて
(朝から晩まで寝食忘れて、書いていられたら幸せだろうなぁ)
なんて真剣に思ったりしていたから
話の内容を覚えていたのでしょう。

この話題はココの部分が所謂オチというやつではなく続きがありました。

「普通はココで笑って終わるところですけどね・・・
お父さんが『ポジションが朝のまま…っていうか、何もかもが朝のまま…怖い…』って
本当に怖そうな顔をして言うの。
私ね、曲作りとかしてたんじゃなくて“上海”(※)ずっとやってたのよぉ~
朝、出てった時のポジションで、着替えもせず、暗くなっても電気も付けずに
上海やってる妻ってねぇ・・・
ホント、すみませんでした ~ 笑」

※『上海』(シャンハイ)は、積み上げられた麻雀牌の山から一定のルールに従って牌を取り除いていくパズルゲーム。「麻雀ソリティア」とも呼ばれる。1986年に米国リリース。翌年に日本でファミコンやパソコン用が発売される

さて、時は流れて
幼少期の希望通りモノ書きになることができまして
〆切に追われることも多々あり…
気付けは朝のままのポジションで電気も付けずに・・・
なんてこともあります
(夫、息子には本当に申し訳ない・・・と心の中で謝りながらも、あまり大きな改善は見られず今日に至っております m(__)m)

働き方改革が謳われていますが
世の流れと逆流した働き方をしているなぁ~と。

朝から同じポジションで二日続けて寝落ち告白
とか
基本、普通に生活していたら間に合わない
何を除くかと考えた時
お風呂を削除する人と寝る時間を削除する人と
「あなたはどっち派?」
なんて、モノ書きあるあるで
仲間内で盛り上がったりしています。

※意見には個人差があります。決して長時間労働を奨励しているわけでも、モノ書きが皆、こういう生活をしていると決めつけているわけでもありません

当時、いいなぁと思った生活を正に今、しているではないですか。

それなのに時折、思うのです。

毎朝、同じ時間に起きて
通勤して
同じ場所で働いて
そして帰って
健全な時間に寝る・・・
いいなぁ、そんな生活って

ハッ!!

そして、気づくのです

あれ? 30年前ってそういう生活していたんじゃなかった!?

正に
The grass is always greener on the other side of the fence.
隣の芝生は青いのです
隣の花は赤いのです
隣のヤギは多く乳を出すのです

思い起こせば22年前
お腹に息子がいた時
健康に留意しながら
それでも始めたばかりのモノ書きの仕事を
必死でやっていたあの頃は

毎朝、同じ時間に起きて
(つわりがひどくて目が覚めるという言い方も。つわりは英語でMorning Sicknessというくらいで、まぁ、毎朝毎朝、同じ時間にとんでもなく気持ち悪くなるもので…)

モノ書きしながら家事もこなし
(妊婦前半戦はつわりの影響で、妊婦後半戦は体形の変化によって体の動きが著しく鈍くなり、余裕を持って、動きながら仕事をしないと、家事がどんどん溜まるし、ただでさえ妊婦は足がむくんで大変なのに、座りっぱなしで仕事をしていたら、もう…。)

夜になれば夕食、入浴、そして仕事

そしてある程度の時間になったら毎晩キッチリ就寝
(毎朝、早くに目覚めるので、必然的に0時頃になるとエネルギーが切れて眠くなります)

あれ? やればできるんじゃん・・・

あっちがいい、こっちがいいって“無いものねだり”していなくても
心の持ちようでなんでもできる(気がする)

今更かもしれませんが
健康のためにも、生活を妊婦時代に戻してみようか・・・
そんなことを考えたりしてみています。

無茶は体にも心にも
大変な重圧となる・・・
そろそろ、そんなお年頃ですから

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