吉村泰典氏
吉村泰典

1975年慶應義塾大学医学部卒。1995年同大学医学部産婦人科教授。
日本における不妊治療の第一人者。2013年3月から内閣官房参与(少子化対策・子育て支援担当)。
日本産科婦人科学会理事長、日本生殖医学会理事長、日本産科婦人科内視鏡学会理事長など、数々の学会の役職を歴任。

微増している出生率

最近ね、出生率が微増してるんですよ。2005年が1.26。今は1.45なんです。これには妊娠・出産に関わる支援が大いに関係しています。
出産育児一時金を38万円から42万円にしたんですよ。それから、妊婦健診っていうのがあって、これを5回から14回に増やしたんです。これがね、790億円です。一時金は4万円上げて、100万人生まれていますから、400億円。合計で1200億円ですよ。これによって経済的な負担がなくなる、お産のときにお金を払わなくていい。
東京のような都会は別ですよ。東京はお産に60~70万かかりますけど、地方だと42万円で分娩ができます。そうすると、お産にお金がかからない。
妊婦健診にいきますね、妊娠中に14回くらいいきますから。1回5000~6000円はかかります。これを国と地方自治体が半分ずつもってくれる。
お金を投資すれば、出生率もわずかですが増えますよ、ということなんですよね。