吉村泰典氏
吉村泰典

1975年慶應義塾大学医学部卒。1995年同大学医学部産婦人科教授。
日本における不妊治療の第一人者。2013年3月から内閣官房参与(少子化対策・子育て支援担当)。
日本産科婦人科学会理事長、日本生殖医学会理事長、日本産科婦人科内視鏡学会理事長など、数々の学会の役職を歴任。

妊娠は最大のストレステスト

産婦人科医がよく「妊娠は最大のストレステストだ」と言うんだけれども。
要するに、妊娠の経過中に妊婦健診をすることで、この間に生活習慣病である高血圧とか、糖尿病とかね、いろんな病気がわかることが多いんです。
20代の女性が、妊婦健診で血液検査しますよね。初めて血液取られる人が多いんです。初めて自分の病気を知るんです、肝機能障害があるとかね。中学時代に血液とって調べないでしょ?会社でやることはもちろんあるけど、ほとんどの女性は妊娠の時にいろんなことを詳しく調べる。
その結果、妊婦健診で身体のいろいろな状態がわかるわけです。女性の健康管理、予防医療という観点からも妊娠の管理というのは極めて大事なんですよね。
こういったことに対してお金を使うというのは将来の医療費削減にもつながるんですよ。長い目で見ればね。