Yumi Nagashima氏
Yumi Nagashima

東京都生まれ。4歳より埼玉で育つ。
バンクーバー初の日本人女性スタンドアップコメディアンとしてその稀有な存在感とユニークな視点がいま注目されている。2016、2017年ともにスタンドアップコメディの登竜門であるYuk Off Competitionのファイナリストに選ばれる。
女優としての代表作はドラマ「高い城の男」ドラマ(原題:The Man in the High Castle) 映画「Dark Harvest」など。

インタビュー・テキスト: 司寿嶺
―――Yumiさんにとって幸せとは?

いいね。インタビューぽいね(笑)。
幸せ・・・なんていうのかな、スタンドアップコメディをやっていて、舞台を観てくれた女の子から、「すごく勇気が出た。私も頑張る!」みたいなことを言ってもらえたりすることがあるんですけど、そういう時私は社会に対してすごく意味のあることをしているんだな、って思えるんです。
もともと私は好きなことを仕事にできていて本当に楽しいんだけど、それをまた必要としてくれている人がいて、本当に幸せだな、と。

この先どうしようかな、って決断をするときに、第三者に意見を聞くのはすごく大事だと思うんですけど、そういう意味で定期的に私もカウンセリングに行っていて。カウンセラーの方に「人生の中で大切なものを5つ決めておくと決断しやすい」とアドバイスをされたんです。私の中で、大切な5つを挙げると、

いちばん大切なのはhealth(健康)。

2つめは、financial freedom(金銭の自由)。

3つめは、beauty(美)。
外見の美しさということではなくて、なにか素敵なものを見て心を射抜かれ感動する心というか。すごくきれいな景色を見ても、すごく素敵な人に出会ってもそれはbeautyだと思います。
美しいなあ、って思うこと。

4つめが、self improvement(自己改善)。
生きている限り毎日なにか上達したり、新しいことを学んだり。
昨日のわたしより今日のわたしのほうが素敵、みたいなこと。今の自分に満足してしまわずに、死ぬまでずっと勉強していきたいし、新しいことを学んでいきたい。

5つめが、love and compassion(愛情と思いやり)。
家族や友人や恋人など、他の人と愛情と思いやりを持って接すること。自分以外の人を理解する心を忘れないようにしようと思っています。

この5つの大切なことを意識して生きていくことが幸せにつながるのかな、って。

———めちゃめちゃ自己分析できてますね・・・!私、5つっていきなり言われても即答できないと思います・・・!

私も最初はそうでしたよ(笑)。でも、「5つしか選べないよ、はいどうする?」って状況になったら、取捨選択できるようになると思います。

———自分の中で優先順位をつけていったほうがいいんでしょうね。
自分が何をいちばん大切にしているかがわかるし、考えも整理されますしね。

そう思います。

———最後に、Yumiさんの今後の目標は?

歳を重ねていくごとに、さらに大きく、素敵になっていくこと、かな。
世界的に人種差別という問題があって、人種差別をする人をレイシストって言いますよね。そして男女差別があって、男女差別をする人をセクシストって言います。いま、さらに新しい差別があって、年齢による差別はエイジストって言うんですけど、日本って特にエイジストな国だと思いませんか?

———思います(激しく同意)!!ほんとに。
日本って女の人は若い方がいい、という風潮がとくに強いと思います。でもそれはただ単に男性が愛でる対象として良いといっているだけの話で、決して若い女性に発言権を与えようとはしないんですよね。

本当にそう!女の人は生きづらい、歳を重ねていくと肩身が狭くなってくるというか、女の人の価値が下がっていくみたいに世間が判断する風潮がありますよね。特にアジア圏の女性はそういうふうに判断されがちな傾向があると思うんです。
それを、私はなんとかして、「そんな風潮にとらわれて生きていかなくてもいいんだよ」って、女性が生きやすい生き方を示していきたいんです。
年を重ねていくごとに、その年ごとの美しさがあって、それぞれが素晴らしい、ということを、女性が自信をもって生きていけるように。
そういう生き方を示すインフルエンサーになりたい。

確固たる強い信念をもって活動されているYumiさん。
今後も新たな道をどんどん切り開き、次世代のロールモデルとなるべく活躍されることを期待しております。同じ女性として私も勇気をもらいました!ありがとうございました!